遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

目覚めのためにクラクション

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上野千鶴子 @ueno_wan  5月20日
沖縄の事件。ひとりで夜道を歩けないということそのものが、女性への潜在的なhate crimeの恐れからだ。少女は誘拐され、電車の中では痴漢をされ、妻は殴られ、女性は強姦され、つきまとわれ、果ては殺される。女だというだけの理由で。

上記の上野千鶴子のツイートは、犯人逮捕ニュースの前のものだった。なんだか戦慄のツイートだった。

人類の尽きない悩みかもしれない「hate crime(ヘイトクライム:憎しみから起きる犯罪)」。沖縄の事件とは全く性質の違う事件だが、アイドルがファンに殺害されそうになった事件も、女は自分の持ち物だという普遍的な男の浅はかな考えが生み出した事件だった。

沖縄の事件は、第一に基地問題が大きい。
ドライバーがまずクラクションを鳴らさないことで有名なやさしい沖縄県。しかし、こと基地問題では、国政選挙の投票ではっきり政権に対してノーとクラクションを鳴らしている。鳴らされた本土が何もしようとしていないのだ。選挙対策のために一時工事が止められている辺野古では、参院選後に工事が始まるだろう。今回の事件を機に、一億総クラクション運動を展開せねばならないだろう。

それと同じくらい問題なのが、男の意識の問題だろう。
正直に言うと、私も男なので女性が潜在的に持っている恐れを、意識しないと忘れてしまうことがある。二人の娘を育てていなければ自分はどんな人間になっていただろうかと思う。せいぜいそれくらいの小さい意識の違いで、物事はかなり改善すると思う。母は子に、妻は夫に、娘は父に、姉は弟に、教師は生徒に、上司は部下に、あるいはそれぞれの逆ベクトルに向かって、常にクラクションを鳴らしていかないと何とも改善できない問題だという気がする。

どこをどう切り取っても、我々の周辺の半分は女なのだから、環境は整っているはずだ。