遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

三春の滝桜

イメージ 1

東大寺のお水取りも終わり、関西は春の訪れを感じる今日この頃です。
桜の開花時期を知らせるサイトの準備も整い、
桜のつぼみもほんのり色づき始めた今日この頃でもあります。

里に行けば、どこからでも桜が見え、稲の苗を作り始める時期「苗代時」を告げてくれます。
光と温度で桜のつぼみに変化が現れることを利用して、農作業の指針にするのです。

毎年やってくる春ですが、その速度はまちまちですから、
「3月下旬にモミを撒き、苗代作りを始めます」というような時期の固定は難しい。
「里の桜が色づき始めたら、苗代に水を引きましょう」というような、
その土地の桜の開花時期をバロメータにするのが、実態に合った農業なのでしょう。

日本各地の苗代作りのための桜は太古から大切にされ、
その結果、今は大木となって人々の目を楽しませてくれています。


画像は、福島県の三春町の桜の大木で、
「三春の滝桜」として、つとに有名な桜の大木であります。

福島中通りの三春町は、福島原発のあった浜通りから少し離れていますが、
3.11の震災と原発事故の影響被害を、少なからず受けた地域であります。

三春町のホームページでは、滝桜周辺の放射線量を開示しています。
http://www.town.miharu.fukushima.jp/soshiki/7/04-0101houshanousokutei.html

「三春の滝桜」目当ての全国からの観光客、事故から2年目の春に戻ってくるのでしょうか。
そう祈りたいものです。