遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

春満開 桜の花は農作業の目印にもなります

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昨日から少し花冷えがしますが、週末は関東以南では桜がほぼ満開なりそうです。

上のみごとな写真は、Twitterでいいねが33万もついていた写真です。
marutsubame @marutsubame3
伝説の一本桜に光が射した瞬間を見てほしい

これは、静岡は島田市の「牛代(うしんしろ)のみずめ桜」という一本桜なのだそうです。

周辺には手をかかられた見事なお茶畑が広がっていて、そこにちょうど朝日が射してきた瞬間をとらえた素晴らしいショットです。

こういう一本桜は名所となっていて、厳しい冬が終わりようやく暖かさとともに花の季節がめぐってきた喜びを集めて開花している姿が素晴らしい風景となっています。

私も何回かその老木たちを記事にしたことがありますが、簡単にはたどり着けない場所にあって、わずかな期間の満開時には混雑も覚悟する必要があったりでまだその雄姿を直接目にしたことはありません。

ことほどさように、桜はすぐ散ってしまうのですが、一方でこの開花が農作業のきっかけとなる目印となっています。

桜は種まき用の季節時計」とも言われていて、たとえば「毎年4月2日に〇〇の種まきをする」と決めていても年によって寒暖の差があるので、「あの一本桜が開き始めたら種まきの準備をして、散り終わるまでに種まきを終わる」というように、桜の花が種まき時期を教えてくれる目印の役目もしているようです。

畑の種まきだけでなく、苗代に水を貼るとか、桜の花がそういう農作業の動機付けの目印にもなるのだと思います。

だったら、目印は梅の花でも椿の花でも良さそうなものですが、梅や椿の咲き始めのズレが著しくて参考にならないようで、桜の開花は寒暖差があってもせいぜい2週間程度のズレなので重用されるようです。また、散るのが早いので作業が能率的に進むことも役立っているようです。東北などでは、その目印がコブシの花になったりするようでもあります。

桜の花は単に愛でられるだけでなく暮らしに役立つことで古来ずっと大事にされていてどこからでも見える大木として存在するのかもしれません。

 

news.yahoo.co.jp

冒頭の写真を撮られた方はのインスタにも、素晴らしい作品群が詰まっています。