遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

バック・トゥ・ザ・フューチャー/ロバート・ゼメキス

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バック・トゥ・ザ・フューチャー
監督 ロバート・ゼメキス
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグほか
脚本 ロバート・ゼメキス ボブ・ゲイル
出演者
マイケル・J・フォックス
クリストファー・ロイド
配給 ユニバーサルスタジオ
日本公開 1985年12月7日
上映時間 116分


昨日の夜、CSTVで偶然観ることになった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。

もう公開されて四半世紀が経つ。

おそらく3度以上は見ていると思うのだが、

当方の記憶力はすぐリセットされるものだから、

明日からまた仕事が始まるという憂鬱な日曜日に、とても楽しめたのであった。


製作総指揮のスピルバーグが、この映画のために具体的に何をしたのかは分からないが、

少なくとも、四半世紀経っても面白さが変化しない優れた作品を製作するために、

努力を惜しまなかったことは間違いのないことなのだと思う。


もちろん当時も空前の大ヒットをしていたと、興行成績がそれを物語っている。

1985年からデロリアン(タイムマシン)に乗って、

30年昔に戻ってしまったマイケル・J・フォックスが遭遇する、

1955年の彼の家族をめぐる楽しいSFファンタジーである。

マイケルの下着が「カルバン・クライン」製だったのを、

1955年の彼の母親は、マイケルの名前がカルバンだと思い込むところや、

マイケルの父親の夢枕にダース・ベーダーがあらわれて、渇を入れられるシーンなどは、

リセットされないでずっとおぼえていた。


全編、オールディーズな雰囲気の50年代を描いていたのだが、

ひときわ異彩を放っていたのが、デロリアンを発明したドクことクリストファー・ロイド

たとえば、「羊たちの沈黙」のレクター役を、

アンソニー・ホプキンスではない俳優が演じても、私は一向に構わない。

しかし、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクは、

クリストファー・ロイドを措いてほかには考えられないのである。

それほどぴったりとはまった楽しい役柄であった。


画像の左下は、「カッコーの巣の上で」、右下が「アダムス・ファミリー」の


再び1985年にマイケルが帰れるかどうかというワンチャンスの描き方など、

結果が分かっているけど、ハラハラと楽しくて、エンターテイメントだなぁと感心してしまう。

そして、最後に、カッコいいグラスをかけて、

未来からデロリアンでやってきたクリストファー・ロイドに、

「パートⅡ」の期待を抱かせられて、映画館を去ったあの日を思い出す。


あれから25年、デロリアンに乗っていたかのように過ぎ去ってしまったのである、

嗚呼。