ジャケットの女性は、フランシス・テイラーで、
当時のマイルス・デイビスの奥さん。
仲睦まじき写真に見えるが、実は彼らの生活はすでに破綻していた。
そのことは、マイルス自身が「マイルス・デイビス自叙伝Ⅱ」
で次のように語っている。
「E.S.P」というレコードのジャケットの、オレが庭で彼女を見上げている写真は、 とうとう彼女が出ていってしまう一週間くらい前に撮ったものだ。
当時の、マイルスの私生活は破綻していたのだが、
音楽の方は絶好調であった。
もっとも、マイルスは生涯を通して、私生活は破綻し通しで、
しかし、彼の音楽はずっと絶好調だったのだが。
プレスティッジで録音していた1950年代半ば、
を要して、歴史に残るアルバムを残している。
「クッキン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/16143612.html
「リラクシン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/15943363.html
「ワーキン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/49968679.html
「スティーミン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/50294796.html
「リラクシン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/15943363.html
「ワーキン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/49968679.html
「スティーミン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/50294796.html
そして、その10年後の1960年代半ばには、
コロンビア時代の第二期クインテットが編成される。
泣く子も黙るメンバーは、
マイルスデイビス(トランペット)、
ウェイン・ショーター(サックス)、
ハービー・ハンコック(ピアノ)、
マイルスは、このバンドが一番好きで、思い入れのあるクインテットだったと言い、
メンバーひとりひとりの才能についても絶賛している。
彼らが後にひとり立ちしていく事は予想されてはいたのだが、
マイルスはいつまでもこの5人で演奏を続けたかったようだ。
各地のクラブで、行列のできる迫真のライブ演奏を繰り広げていた。
コロンビアは、怠惰にもそのライブを録音することなく、
彼らの初レコーディングが、スタジオ録音のこの「E.S.P」であった。
まだまだメンバーの楽器はアコースティックで、
フリージャズとは一線を画す、きちんとメロディーが聞こえてくる、
斬新なのに上品で、緩急相取り混ぜたカッコいい演奏が詰まっている。
マイルスってこんな細かい音符が吹けたんだっけ、
とあらためて認識される向きもあろうかと存じる。
マイルス38歳、ショーター31歳、ハービー24歳、
カーター27歳、トニー19歳という、当時の年齢だけを見ても、なんともすごい連中である。
曲目リスト
1. E.S.P.
2. Eighty-One
3. Little One
4. R.J.
5. Agitation
6. Iris
7. Mood
録音1965年1月
1. E.S.P.
2. Eighty-One
3. Little One
4. R.J.
5. Agitation
6. Iris
7. Mood
録音1965年1月