遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

バガー・ヴァンスの伝説/ロバート・レッドフォード

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ゴールデン・ウィークに観た映画まとめてご紹介。

◎「バガー・ヴァンスの伝説」 監督:ロバート・レッドフォード

 出演:ウィル・スミス/マット・デイモンシャーリーズ・セロン

NHKのBS放送で録画。監督がレッドフォードなので、一応録画。

意外に、この作品はよかった。ファンタジー調の、ゴルファーと不思議なキャディの物語。

レッドフォード作品は、登場してくる少年が、いつもいい。

ゴルフが題材だけど、スポコン映画じゃなく、ほんわかとしたレッドフォード的な映画である。

大自然を取り込んだ映像美は、それだけでも気持ちが丸くなっていく。

「リバー・ランズ・スルー・イット」のゴルフ版といったところか。

この作品については、まったく知らなかったが、

優等生的で毒がないところが、いま時ではないのかもしれないけど、私はいいと思った。

シャーリーズ・セロンがとてもいい女!

ボビー・ジョーンズとウォルター・ヘイゲンという実在のゴルファーが登場するが、

彼らを演じる役者も、ゴルフのスィングも含めて、とてもよろしい。




デニーロ監督、キャスティングにも気を配り、キューバ危機の前後のCIAを描いたのだけれど、

私は、こういう内幕もののドキュメンタリータッチのものは大好物なのだけれど、

これはダメだった。

そもそも説明しすぎる映画はダメなんだけど、

ここまで分りにくい話の運び方には付いていけなくて、退屈だった。


ついでに、どこだかのファンション雑誌の企画で世界で最も美しい女性に選ばれた、

ダントツの1位で選ばれたアンジェリーナ・ジョリーも、私には退屈なお嬢さんだった。

ジョン・ヴォイトの娘やって、知ってる?」

「えっ、知らん、そーなんや(この「そーなんや」はやめてほしい)」

「この顔の骨格、分厚い唇、まちがいなくオヤジ譲りやでー」




ジェームズ・エルロイの原作はとてもよかったし、監督はデ・パルマだから期待していたけど、

エルロイの鬱蒼としたストーリーが間引きされないまま、こんがらかったままだった。

小説は鬱蒼としたところが、魅力でもあるのだが、映画ではいけない。

断片的にはデ・パルマらしいスリルのあるシーンもあったが、残念。

配役も失敗だろう。

「ダーク・ナイト」のトゥー・フェイス役で観たばかりのアーロン・エーカットや、

スカーレット・ヨハンソンは、デリカシーがなく、演技の深みが感じられない。

もう少し体調が整っていたら、面白かったかもしれないけどなー。

時代考証や衣装は「アンタッチャブル」と同様、よくがんばっていた。



×「レッド・クリフ」


地デジで録画したものは吹き替えだったので、ケーブルTVで録画した字幕付きのほうを鑑賞。

だめだった。遊んだ経験なしだが、三国志のTVゲームの足元にも及ばない映画だと思う。