画像は、スペイン内戦で共和国軍兵士が撃たれた瞬間を捉えた、
ロバート・キャパが撮った写真である。
カメラマンの位置、兵士との距離を感じていただけるだろうか、
キャパは彼ら共和国軍兵士と一緒に行動し、
このような写真を撮ることを心の奥深いどこかで想像していたのかもしれない。
従軍カメラマンは、特に当時のキャパの如き駆け出しのカメラマンは、
そのようなやるせない野心とともに行動しなければならない。
この崩れ落ちる兵士の写真は、弱冠22歳の若い報道写真家が世に出るためには、
充分といえる一枚であった。
しかし、キャパはその名声と引き換えに、
このスペイン内戦にキャパとともに従軍していた最愛の恋人ゲルタを失った。
私はこの写真を20代の前半に目にしている。
私だけでなく、当時(1936年)世界中に衝撃を与えた一枚の写真であった。