遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

小池都知事が妖しい関係?の側近幹部を潤わせる「東京都天下り天国」

東京都は料金の滞りがあるとすぐ「水道を止める」自治体なんだそうです。

一般的には、水道料金が未納だと訪問で督促をするそうです。各家庭の実情を聞いて、場合によっては水道を止めない選択肢もあるから、「どうされました?」と調査を兼ねて訪問するそうです。

払えない事情はいろいろあるし、支払いを猶予するケースもあるだろうし、もしかしたら孤独死を避けたりできる場合もあるだろうし、だから対面での調査が必要とされています。

ところが東京都は、書面を郵送して「料金払ってください」という督促だけで、タイムリミットが来たら水道を止めるのだそうです。そうやってコストカットしているそうなのです。

税金の無駄使いをしないという観点だけで見たら、その方法は正解かもしれませんが、人の命に関わる「水を絶つ」行為を機械的にやるのが東京都、小池都政です。

その督促管理などをするのが都の外郭団体「東京水道株式会社」で、社長は小池の秘書だった野田数(かずさ)です。

2019年5月に野田は、まさに天から降ってきたように45歳の若さで東京水道の社長に就任しました。

この野田という人物、希望の党騒動の時にずっと小池の横にいた胡散臭い男だったことを記憶しています。私は小池の愛人兼秘書か?思っていたのですが、それはともかく、小池の秘書で、都の職員でも議員(当時)でもない人間が年収1千2百万円以上の会社社長に就任できたのはどうしてなのでしょう。

いまは「萩生田・百合子」とまで言われる、一心同体状態の萩生田光一小池百合子ですが、野田が東京水道に社長に就任した当時、萩生田は「天下りの極みではないか」と厳しく批判していました。いまや「野合の極み」だとされる萩生田・百合子ですが、なんとも同じ穴の狢たちは全天候型の卑しいお方たちのようです。

水道は、税金で運営される安全な生活に欠かせないもっとも重要なインフラです。利用者負担の応分の水道料金は支払いますが、収益事業ではありませんので、電気やガスとは一線を画す高潔なインフラです。

ベースに税金という財源がないと、公共・安心・安全性が担保されないので、水道事業を民間に払い下げるなどという行為は人権にかかわる「たわけた行為」だと思います。

48億円をドブに捨てるような陳腐なプロジェクションマッピングをやる金があるなら、高潔な水道行政をもっと丁寧にやるべきなのです。

東京水道は、水道の民間払い下げの受け皿として用意された会社かどうかは知りませんが、いずれにせよ胡散臭い社長が誕生した経緯や経営実態は、この都知事選の最中に明らかにされた方がいいかもしれません。小池に誰かが問いただすべきです。

今週号の週刊新潮の特集《小池都知事が側近幹部を潤わせる「東京都天下り天国」》は、そういった意味でもタイムリーな良い記事でありました。