遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

イスラエル兵士にナチの親衛隊を見る

日本の国会では自民党が裏金問題で追及されていますが、そんな中、イスラエル軍ガザ地区の最も南のラファへの地上作戦を行う構えを見せているようです。

ラファには現在ガザ市民120万人が避難していて、ハマスがその中にどれだけ紛れ込んでいるのか知りませんが、そこに総攻撃をかけるというイスラエルを何とかして止める方法はないのかと心を痛めています。

バイデン・米国が何とかしてくれないかと思うのですが、今秋の大統領選挙がヤバいことになってきていてそれどころではないのでしょうか。ユダヤ票も当てにしているでしょうし、波風を立てたくないのでしょうね。

ガザとラファの「現在値」をわかりやすく教えてくれた方がいます。

藤原亮司@JP_Fujiwara
日本に置き換えると。ガザ地区と似通った面積・人口の名古屋市(326平方キロ・約232万人)住民に、「死にたくなければ中川区(ラファと面積同等)へ行け」と、武力で追い立て移動させ、それ以外をほぼ瓦礫にした。そのあと、「やっぱ中川区も攻撃する」と。こんな騙し討ちをいま世界が黙認している。

要するに名古屋市民230万人のうち、120万人が中川区(32平方キロ)に詰め込まれているのと同じ状況なのです。ラファの面積はわずか33平方キロで、120万人が劣悪な生活環境でイスラエルからの攻撃におびえているのだそうです。ガザ市民の残りの100万人は、散り散りになったかイスラエル軍の犠牲になっているのでしょう。

フランスの社会学者で哲学者のエドガール・モランは、ユダヤ系のスペイン人ですが、同胞のイスラエル指導者たちを非難し世界の沈黙を痛烈に批判しています。

石田英敬@nulptyxさんのXによると、
「わたしはあきれかえり怒っているぞ。何世紀ものあいだ宗教的、民族的理由で迫害され続けてきた民族の子孫たち、イスラエルの指導者たちが、ひとつの民族全体を植民地化するだけでなく、土地から追い出し、全面的に追い払おうとするなどということに。10月7日の虐殺のあと、ガザの住民に対して大虐殺におよび、市民、女性、子供たちを殺し続けている。わたしは憤慨している。それにこの世界の沈黙はなんだ、イスラエルを擁護するアメリカ合衆国の沈黙、アラブ諸国の沈黙、文化と人道、人権を主張してきたヨーロッパ諸国の沈黙はなんだ。私たちは恐ろしい悲劇を経験している。私たちは無力だ、なずがままにこの暴力が荒れ狂うのをただ目撃している。少なくとも、唯一、私たちにできるのは、歴史の証人となることだ、具体的に力で対抗できないとすれば、できるのは証言することだ。」
フランスの社会学者で哲学者エドガール・モランさん、102歳 (レジスタンスの闘士、自身ユダヤ出自でもある)。

twitter.com

イスラエルユダヤ人は、ナチスヒトラーによるホローコーストのみならず、太古から痛恨の歴史を生きてきた末裔に違いはないのですが、だからといってネタニヤフたちによるパレスチナ攻撃は許される行為ではありません。

半笑いのイスラエル兵士が、高台からガザ市内への攻撃をSNSで面白おかしく拡散していて、吐き気がします。彼らはスピルバーグの「シンドラーのリスト」でレイフ・ファインズが演じたアーモン・ゲートを想起させます。

アーモン・ゲートは、捕虜収容所でユダヤ人を毎朝狙撃銃で狙撃するなど、狂人的な戦争犯罪者でしたが、同じような歴史をいまイスラエルが繰り返しているのではないでしょうか。

シンドラーのリスト」より

いまのイスラエルを改心させるのは世界中のユダヤ人しかいないのではないかと思うのですが、そんな簡単なことではないのでしょうか、いかがでしょう。

ということで、ガザとウクライナに早く平和が戻ることを祈るしかない今日この頃であります。