遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

祝 慶應義塾高校夏の甲子園(高校野球選手権大会)優勝

105回を数える夏の甲子園全国高校野球選手権大会)で、慶應義塾高校が107年ぶりに優勝しました。アッパレ!

失礼ながら、最後まで慶應が優勝すると思っていませんでした。

あの、疑惑の神奈川県大会を制したことも、何だかすっきりしないものでした。9回の横浜高校の遊撃手の守備があまりにも華麗過ぎて、ベースに足でタッチしたプレーが認められなくて、第3者の目から見てもなんとも残念な決勝戦でした。

あの地方大会優勝の「逆風」をものともせず、よくぞ全国大会で優勝しました。

彼らのヘアスタイルは一般の高校生と変わることなく、おそらくユニフォームを脱げば球児に見えない若者たちなんでしょう、それが今どきでいいですね。きっと、彼らの日焼けがさわやかな感じもするんだろうと思いますし。

監督のモットーで、部員の自由を尊重した部活にもかかわらず強いチームになれるところも、ようやく日本の高校野球もそこまで来たかと感慨深いところです。

慶応高校の野球部には、厳しい特訓やシゴキやイジメも存在しないのでしょう。それこそ新しい形の高校野球で、仙台育英との決勝戦が決まった時には、大差がつかないようにと応援していました。

優勝おめでとう。

それにしても、炎天下での高校野球はなかなかつらいものがありますね。

私は、79年の夏に牛島・香川の浪商vs上尾戦を観客として見て以来、何度か夏の甲子園に足を運びましたが、そのたびに甲子園の暑さを感じていました。今では、とんでもない暑さなんでだろうと思います。

甲子園をドームにするか、開催時期や方法についてさらに考えるべき時が来ていると感じます。

ところで、第105回大会なのに慶應が107年ぶりの優勝というのは数が合わないのですが、それは第2次大戦(1942~45年)やコロナ禍などで大会が中止になっているからです。

野球に限らず、平和の象徴でもある高校スポーツが、シゴキやイジメや熱中症で部活動が途切れることなく、そして、戦争で途切れることなくこれからも楽しめることを願ってやみません。