遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

和歌山の爆発物事件の木村容疑者に山上や加藤の闇を見る思いでした。

和歌山の岸田首相演説会場の爆発物投げ込み事件を受けて、昨日の大分参議員補選の首相応援演説会場の前には上のような看板が登場しました。

入場するにあたって荷物検査があり、プラカードやヤジは排除するとのお触書なんですが、自民党の応援演説会場は動員された人間が行くくらいでしょうから、警備をやってる感を出すくらいのねらいなんでしょうかね、この看板。

ところで、和歌山で爆発物を投げ込み事件は、当初「発煙筒のようなものが投げ込まれた」とするニュース報道だったので私もそういう思いだったのですが、その後のあの鉄パイプ状の投げ込み物体を見てちょっと驚きました。

安倍首相を撃った山上容疑者を想起する鉄パイプを使った手製の爆発物でしたから、ちょっと驚きました。逮捕された木村容疑者は山上に続く、「同じ思い」を抱く人間の犯行だと思いました。

木村容疑者の犯行動機はまだわかりませんが、目立たない若い男が闇を抱えて暮らしていて、手製の爆弾を作って使用したのでしょうか。

山上も木村も、逮捕された前も後も冷静な態度で終始していて、覚悟を決めた計画的な犯行だったようです。秋葉原事件の加藤被告にも似た、絶望感からの犯行のように感じました。

幸いにも、パイプ状の爆発物は音で威嚇するだけのものだったのか、あるいは稚拙な構造だったのか、殺傷能力はなかったようで死者や重傷者は出ませんでした。

かつて、過激派がとてつもない威力の爆発物を作って使用した事件がありましたが、あのような威力のものだったらと思うと、背筋が寒くなる思いでした。

岸田首相はその後も遊説をやめませんでしたが、それでよかったのでしょうか。誰か止めなかったのでしょうか。どうにもこうにも、首相周辺の警備陣は事件を防げないし、事件が起来てしまっても要人の無防備な行動様式を変えないし、来たる広島サミットの警備は大丈夫なんだろうかと思います。

ということで、木村容疑者の動機などについて今後の注目が集まりますし、私も興味があるところです。若者の未来に暗雲が立ち込めていることは誰もが認めるところですが、暗雲が払しょくされる未来を希望したい今日この頃であります。