遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

人口密集地アジアの大事故、梨泰院のハロウィン・スラバヤのサッカー場・インドの橋の崩落

群衆事故が起きた梨泰院の小さな通り

ソウルの梨泰院で154人が死亡する大事故

ドラマ「梨泰院クラス」ファンの私には、「えっ、あの梨泰院で」とショッキングな事故でした。

2001年の7月に明石市の花火大会で起きた同様の事故は、11名が死亡し183名が負傷するというものだったが、今回のソウルの事故は想像を絶するものでした。

コロナ禍で我慢を強いられた若者たち(事故前の彼らのほとんどがマスクを着けていませんでした)が、どっと街に繰り出したことで起きた悲劇でしたが、群衆事故の教訓になるにしてはあまりにも多くの犠牲者に言葉もありません。

とはいえ、二度とこのような事故が起こらないように願うばかりです。

今月の初めには、インドネシアのスラバヤのサッカー場でも、125人の死者と多数の負傷者が出た大事故が発生しましたが、これも過去に類を見ないほどの大惨事でした。

試合の結果に興奮(激怒)した観客たちが暴動を起こし、その場から逃げようとした人たちが競技場出口で折り重なって亡くなるという痛ましい事故でした。

多くの人が集まれば、人の身体と行動が事故の原因になることまでは分かっているのですが、暴動によるパニックを予防する対策のなさが事故につながっているようです。

いま開催中のMLBワールドシリーズは、チェンジになるたびに多くの警備員がグランドに整列していますが、あれだけのことでも暴動の抑止力になるように思います。

昨日(30日)には、今度はインドの観光名所で橋が崩落する事故があり、少なくとも60人が死亡するというニュースも伝わっています。

「橋は全長約230メートル。19世紀に建設されて最近補修され、先週再開通したばかりだった。」そうで、橋の上には150人くらいいたのではないかということです。

19世紀に建設された古い橋が補修されたばかりで崩壊するのは、補修の不完全さによる人的事故でしょうから、なんともやるせない事故であります。
https://www.cnn.co.jp/world/35195360.html?ref=rss

アジアでの相次ぐ大事故、「人口密度の高い地域」ということと無関係ではないのでしょう。

日本でもトンネルの崩壊や道路の陥没や水道管の破裂などによる事故など、インフラの老朽化や手抜き工事による事故が起きていますが、効率重視で人命よりカネが優先されたことによる事故が増えていきそうで、不安感が胸をよぎるきょうこの頃であります。

「人口密度の高い地域」という側面に加えて、「人の命の重さ」が問われる地域であるのかもしれません、アジアも日本も。