遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

教室にエアコンを設置しない不思議

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昨日の拙記事で、こんなに暑いのなら7月と8月の2か月は夏休みにすべきだと書いたとたんに、愛知県豊田市の小学1年生が熱中症で死亡した。安全安心なはずの学校で死亡事故が起きるなんて、と絶句してしまう。

不慮の事故はあるにしても、今日の事故は防げたのではなかろうか。こんなに暑い日に、小学1年生に、校外学習と称して公園まで歩かせる教育が必要なのだろうか。芋の子洗うような状態でもいいので、1年生全員でプールに浸かっている方が涼しいし楽しいだろうに。

亡くなった小学生は、公園へ行く道中で「しんどい」と先生に訴えていたにもかかわらず団体行動から外させないで、不幸を招いてしまった。豊田市教育委員会をはじめ学校や行政は二度とこのようなことがないように、教育全般について考え方を改めるべきだろう。

熱中症関連で言うと、豊田市の小中学校のエアコン設置率はわからないが、愛知県全体の公立の小中学校のエアコン設置率は40%未満で、猛暑になる確率が高いわりに設置率の低さは全国でもトップクラスだ。

小中のエアコン設置 いまだ半数 暑くても設置率1割未満の自治体も
《過去5年間の県庁所在地の月間最高気温(平均)がもっとも高いのは京都府で、そのエアコン設置率は84.0%(全国5位)である。最高気温が2番目の大阪府も、エアコン設置率は77.3%と比較的高い(全国9位)。
 だが、最高気温が上から6番目の愛知県は、エアコン設置率は35.7%にとどまっており(全国25位)、つづく7番目に暑い奈良県においては、エアコン設置率はわずか7.4%である(全国40位)。》

なぜエアコンをつけないのか?費用がないのか?公立高校の設置率が高いのは授業料をもらっているから?

「暑いのなんの弱音を吐くな、気合いだ!」てなことを唱える莫迦なお偉いさんがいたりして。そういうバカな指導者による犠牲者の一人が、今日亡くなった小学生じゃないのだろうか。

あのな、おっさん。われわれが育った時とちがって、地球の気温は上昇してきて、各家庭でエアコンで過ごしている生徒たちが学校へ通ってきているということを理解してる?してないやろなあ。

東京都はエアコン設置率100%なんだそうだが、愛知県ほどの富裕県ならその気になれば100%の設置は今年中にだって可能だろう。

エアコンを付ける資金がない全国の自治体は、設置していない学校は7月と8月を夏休みにするべきだろう。休みにするか、エアコンを取り付けるかどちらかにしよう。ちなみに、ドイツは気温が30度を越えたら学校閉鎖になるようだ(以下のツイッター)。素晴らしい!
 
■舩田クラーセンさやか @sayakafc
ドイツの息子の学校では、気温が30度になると学校は休校になる。そんな暑さで子どもを教室に縛り付けるのは、人権侵害だから、と。ドイツなのでクーラーはない。温暖化になるまではメッタに30度を超えなかったから良かったのだが、今は3、4日は休みになる。でも人権優先。日本は異次元な感じある。