遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

才色兼備な「ダブル」な人たち

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ウォーキングしていて、必ず吠えられる犬がいます。犬種はたぶんミックスだと思います。昔は、雑種と言いましたが今はミックスが一般的ですかね。そのワンちゃんがここ3週間ほど、私の顔を見ても全く吠えません。ようやく私の顔を覚えてくれたのか、それとも夏バテしているのか、それとも厳しくしつけをされたのどれかだろうと思います。

ところで、ミックス犬を「雑種」と言うのは、現代ではイメージ的にどうかなという表現でしょうか。昔は日本人と外国人の間に生まれた人を「あいのこ」「混血児」「ハーフ」などと呼びました。これらはどれも蔑称だと思いますが、「ハーフ」はいまだに一般的に使われています。「クォーター」というのも一般的ですね。

今はどう表現すれば適切なのかよく分かりませんが、この記事では日本人と外国人の血が入った人のことを「ダブル」という表現にします。

リオ五輪でも、若き「ダブル」が大活躍しました。たとえば、ケンブリッジ飛鳥ベイカー茉秋渡嘉敷来夢(女バス)などです。日本人の粘りや器用さと外国人のパワーやバネが合わさって大活躍してくれました。

純粋な日本人でなければ美しくない、正しくないという「純血論者」たちは、「ダブル」の活躍を受け入れられないのでしょうかね。

スポーツアスリートで「ダブル」だった人たちを思いつくままに挙げてみると、素晴らしい人たちがたくさんいることに気づきます。

大鵬(父親がウクライナ系)
王貞治(父親が台湾人)
衣笠祥雄(父親がアフリカ系)
ダルビッシュ有(父親がイラン人)
オコエ瑠偉楽天選手、父親がナイジェリア人)
ケンブリッジ飛鳥リオ五輪100m代表、父親がアフリカ系ジャマイカ人)
サニブラウンリオ五輪代表のち欠場、父親がアフリカ系ガーナ人)
ゼッターランド陽子(元バレーボール選手、父親がスウェーデン系)
渡嘉敷来夢リオ五輪バスケ女子代表、父方の祖父はアメリカ人)
鈴木武蔵リオ五輪サッカー代表、父親がアフリカ系ジャマイカ人)
ベイカー茉秋リオ五輪柔道代表、父親がアメリカ出身)
大坂なおみ(テニスプレーヤー、父親がハイチ系アメリカ人)

才能があって外見もかっこよくて、まさに「ダブル」な人たちです。
この人たちの活躍ぶりを見て、多くの日本人が感動したり応援したのではなかったでしょうか。そこには、純血主義など存在しないのではないでしょうか。私は阪神ファンでしたから、王さんの存在は実に邪魔だったのですがね。それはともかく、王さんは日本国籍じゃないようですが、普通は国籍で人を見ないですよね、王貞治は日本の誇りですよ。

単一民族の血液ではなく、多様性のある血液が混ざり合う方が、タフで賢くて気性の良い人間が生まれるような気がします。まさにダブル効果だと感じます。