映画「流れる」の、私の記事の引用です。
とりわけ山田五十鈴の貫禄には感服する。 高峰秀子と親子の関係なのだが、実年齢差は7歳、 高峰の年齢設定は20代前半だとはいえ、山田の大人の雰囲気に圧倒される。 まあ、そういう存在感を感じさせる人でないと、花柳界に身を置き、置屋を切り盛りする女将 (この作品の女将は、うまく切り盛りできていないのだが)にはなれないと思う。 今の日本の女優でこれに匹敵する人は、坂東玉三郎くらいで、 玉三郎は女優ではないので、こんな女優は今はいないということである。 最後に、杉村と清元の弾き語りをする場面があるのだが、その歌と演奏にも感心した。 もともとその素養がある人なのか、演技なのか、 そのどちらが欠けても成立しない、迫真のシーンであった。
いい仕事が遺っていて大往生で、よかったですね。
これを機会にもう一度、彼女の作品をたくさんの人に観てもらいたい。
これを機会にもう一度、彼女の作品をたくさんの人に観てもらいたい。
いい映画をありがとう山田さん、合掌。