遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

蒲原 夜の雪/歌川広重

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歌川広重東海道五十三次の内 蒲原 夜の雪」


年末から正月にかけて、列島は寒波が到来し、日本海側のみならず、

TVニュースによると、珍しく名古屋市内にも雪が積もっていた。

ソウルや北京も大雪だそうで、生活者は大変だろうが、

たとえば、紫禁城の雪景色は格別だろうなと、無責任にも想像してしまう。


今日の一枚は、ご存知、広重の名作「蒲原(かんばら) 夜の雪」。

東海道五十三次の蒲原宿は、今の静岡市清水区に位置する。

もともとここは雪の降り積もる土地柄ではないようで、

広重の想像上の風景だとも言われている。

ここに雪が積もれば、絵になるわい、などと広重は思いを馳せたのだろうか。



夜にしんしん降り積もる雪はまだ止むようすは見せず、

翌朝、旅人は吹雪に足止めを食うかもしれない。

しかし、この夜の雪に、落ち着いた静謐な空気が感じ取れ、

旅の疲れが取れる思いでもある。


なんだか温泉にゆっくり浸かりたくなった。