遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

バーキン・クロコが欲しいのですか

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ご覧の画像は、エルメスバーキン。クロコダイルの革で造られていまして、お値段は数百万円は下らないという高級品。

歌手で女優のジェーン・バーキン。私この女優の映画(たぶん、フランス映画「ガラスの墓標」)を若い時にオンタイムで見ているのですが、つまらない映画で、したがってジェーン・バーキンも魅力的に思えないまま、バーキンも私も60代になってしまいました。バーキンは、イギリス人歌手ですが、フランスに渡った女優です。はじめ、彼女のために作られたエルメスのバッグがバーキンですが、日本では本人よりもバッグの「エルメスバーキン」の方が有名かもしれません。

さて、このジェーン・バーキンが、クロコのバーキンから自分の名前を外してくれとエルメスに抗議しているそうです。
行く末は革製品にされるワニ(クロコダイル)の虐待がひどいと、動物愛護団体のワニ農園に対する抗議に彼女も同調したようです。

なるほどそれはもっともだと思うのですが、どうせなら、すべてのバーキンの名前使用をやめてくれと言ってもいいような気がします。虐待こそ受けていないでしょうが、どれも動物たちの革で製品化されているのですから。
いっそのこと、ルイヴィトンのように塩化ビニールみたいな素材で、バーキンと同じモデルのバッグを製造して、名前からバーキンを外して5万円くらいで売り出せば、世界中の女の子から喜ばれますよエルメスさん。(そんなバッグはだれも買わないかな)

そもそも、虎やヒョウやワニや蛇の革、キツネやミンクの毛皮、サイの角、象牙など、動物関連の部品を使った製品(薬品など)はダサいし、動物虐待につながっている恐れはないでしょうかね。また、それらのフェイクもなおさらダサくて、できる限り自然にもので、布製品や間伐材素材の部品が私はいいと思います。

初めてパリに行ったとき、エルメスのショーケースに陳列されていた「ケリーバッグ」を、私は男なのに憧憬の思いで見ていたことを記憶しています。そのバッグの素材はオーストリッチで(ダチョウ何羽が犠牲になっているのか)、円が安かった当時のお値段は、いまのクロコのバーキンに匹敵するものでした。
あのバッグを買うなら、毎年1回、10年にわたって二人でパリに来られると思って、「ケリー憧れの回路」を遮断しました。その後パリには1回しか行っていませんが…。

繰り返しになりますが、例えば廃棄物を利用するなど、安価で自然や動物にやさしい素材の、ケリーやバーキンでもいいのではないかと思う、今日この頃なのであります。