遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ミサ曲ロ短調BWV.232/J.S.バッハ

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J.S.バッハ ミサ曲ロ短調 BWV.232


演奏
マリア・シュターダー(ソプラノ)
ヘルタ・テッパー(アルト)
エルンスト・へフリガー(テノール
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウバリトン
ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団
指揮:カール・リヒター

録音:1961年2月13-26日、ミュンヘン



いつも、「ドイツ・グラモフォン栄光の111年の名盤たち 」から、

アルバムを適当に抜き出してランダムに聴いている。


クリスマスイブの今宵は、偶然にバッハのミサ曲にあたった。

2枚組の片方は買ったばかりの頃に行き当たり、

今宵はそのパートⅡに行き当たる、今宵にぴったりの曲想である。


もう一度パートⅠも聴きなおす。

冒頭からのコーラスに圧倒される、

発熱があるときは、怖い夢を見そうなほど、厚味のあるコーラスである。


歌詞など理解できなくとも、キリスト教について何の知識がなくとも、

まさに今の私がそうなのだが、

このバッハの作品の荘厳さに触れて、心が清らかになり高みに上っていく。


くどいようだが、もしこの企画BOXを買わなかったら、

このバッハの名曲「ミサ曲ロ短調」というものを、

聴く機会をかなり遠ざけてしまっていたはずである。



古い録音ながら、カール・リヒターのこのアルバムは、

名演奏のほまれ高い1枚であるようだ。


こういう曲を作り、演奏し、聴いているのに、

人はバロックの世からいままで、なぜ心休まらないのだろうかと、

不思議な思いにとらわれた、2009年のクリスマスであった。


 皆の衆  メリー クリスマス!