発売後2週間足らずでミリオンセラーに達したという。
私はまだ読む予定にないのだが、活字離れといわれて久しい現代の若者たちが、
村上春樹詣でを始めたようである、実にいいことである。
「シンフォニエッタ」のCDも異常な人気だという。
このアルバムはCD化した90年以降、20年間で6000枚を出荷したが、
「1Q84」発売後のわずか1週間で、同数の注文を受けたという。
20年間で6000枚しか売れてないのだから、認知度は低いだろう。
「1Q84」を読んだ人たちは、どんなんかなーと興味深々で
CDを購入するのだろう、実にいいことである。
村上春樹は、オシャレで静かで不思議な世界をつくりあげるに絶好の、
よく知られていない曲を選択したのだろうか。
小説も楽曲もまったく知らないので、単なる私の憶測だけれども、そういう気がした。
なにはともあれ、「のだめ」でクラシックファンが増えたのも記憶に新しいし、
ベストセラー小説で、音楽が世に広まるのはとてもいいことだと思う。
画像は、私の所有するミニスコア。
1982年頃に購入しているが、初版の発行は1957年と1956年と奥付にある。
1970年代の終わり頃に買ったと思われる。
レコードやテープを聴きながら、これらのミニスコアを追いかけるのに随分苦労したが、
20代の私は、譜面から名曲にアプローチして楽しんでいた時期もあった。
これらは、これから100年後でも200年後でも、
地球のどこででも通用する5冊であることが容易に想像できる。
先人達の素晴らしい遺産なのである。
私のクラシック入門のおすすめの1曲は、
第一楽章はあまりにも有名なのだが、むしろそれ以外の楽章の素晴らしさが際立つ。
バランスよくてスリリングでドラマチックなところが、嬉しくて楽しい作品である。