NHKの「BSマンガ夜話」、
先週は羽海野チカ(うみのちか)の「ハチミツとクローバー」。
私はマンガはほとんど読まないが、
「BSマンガ夜話」夏目房之介、いしかわじゅん、岡田斗司夫、
3人のレギュラー陣の話を聞きたくて、よく見る。
毎回一作の作品を取り上げる。
作品のファンであるゲストの思い入れはもちろんのこと、
レギュラーも司会者も全員が延々とその作品に讃辞を贈る。
それも讃え方がそれぞれ違った角度からのもので、
その多角的な指摘やさまざまな想像や憶測が深くて深くて、感心する。
作品に対する出演者達の絶賛の仕方が、この番組の真髄で、
実は一番かっこいいのは作品を絶賛する出演者だということを、
出演者たち自身が心得ているのではと思えるほど実に小気味良い。
いつも理路整然と、あるいは手放しで作品を褒め讃える出演者の礼儀正しいことに驚く。
こんなに気持ちの良い番組も珍しい。
取り上げられた作家としては、こんなにうれしいことはないだろうし、
TVの前のファンも大喜びなんだろう。
今回は「へうげもの」「男組」「ハチクロ」の
3日間コースの、生放送であった。
読んで見たいと思ったのは「ハチクロ」、
恥ずかしながらまったく知らない作品だったが、
あんなに番組で絶賛されたら、呼んでみたい衝動に駆られると言うもの。
夏目が独りでプレゼンする「夏目の目」というコーナーの格調高さは、
にんまりしてしまう。
房之介は祖父金之助(漱石)と同じくらい素晴らしい。