遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

おかあさん/晩翠わかば賞

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一昨日だったか、

朝食をとりながら天声人語を読んでいたら、

仙台の「晩翠わかば賞」の佳作入選の次の詩に遭遇。


おかあさん

  青森県八戸市立美保野小学校2年

       西山 拓海

おかあさんは
どこでもふわふわ

ほっぺは ぷにょぷにょ
ふくらはぎは ぽよぽよ
ふとももは ぼよん
うでは もちもち
おなかは 小人さんが
トランポリンをしたら
とおくへとんでいくくらい
はずんでいる

おかあさんは
とってもやわらかい
ぼくがさわったら
あたたかい 気もちいい
ベッドになってくれる



この春、4年生になったこの詩の作者拓海君は、

寝ているところを母親に絞殺された。


彼はお母さんが大好きだったんだろうなと思うと、

朝食中にもかかわらず目頭が熱くなり、

涙が出てきた。


この拓海君のケースは、母親の子育て不安だったようだが、

人を最も傷つけるのは人間、

反省。


しかし、

「人の世を長閑(のどか)に」し、

「人の心を豊かにする」のは芸術だと、漱石先生はおっしゃる、

これも人のなせる業である。