遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

An Atlas of Anatomy for Artists

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人体を描く際に、コスチュームの下には、
肉体が存在するように描くのがとても難しい。

肉体を描く際には、その皮下には、筋肉や骨があるように描くのが難しい。

私のような素人は、そのように描けなくて閉口する。

この「An Atlas of Anatomy for Artists 」は、芸術家のための解剖図を集めたもので、、
発売日が1957年だから、ロングセラーなのだろうか、
私はAmazonで「おすすめ」ですと促されるままに、デッサンのために購入した。

洋書のペーパーバックであるが、
大判で、紙質はしっかりしていて、900円という価格に驚かされる。
 
この書籍の登録情報
ペーパーバック: 192ページ
出版社: Dover Publications; 3版 (1957/6/1)
言語 英語, 
ISBN-10: 0486202410
ISBN-13: 978-0486202419
発売日: 1957/6/1
商品の寸法: 25.8 x 18.4 x 1.6 cm

写真や解剖図、ダ・ヴィンチミケランジェロルーベンスなどの、
優れたデッサンも収められていて、その数189点、
人体以外には何も描かれていないが、
ただ眺めているだけでもよろしいのではなかかろうか。

成長期に体躯がどう変化していくのかも、写真で一目瞭然で、
身体の各部の長さの割合(バランス)も図で示されている。
たとえば、子どもを表したかわいい人形を作るには、
どういったバランスがいいのか、といったときに役に立ちそうだ。

画像右のスケッチブックは、この本のデッサンを見て私がデッサンした足である。
実際に「足」をスケッチしたのではなく、「足のデッサン」をデッサンしたのである。
もちろんそれでも難しい!! 骨や筋肉から成る肉体の一部分には到底見えなくて、
不細工なオブジェのような足である。
はじめて目にしたものでもないのだが、人体は描くのが難しい。
 
右下の落書きは、顔長さのバランスを簡単に表したもので、
目のラインが、頭頂と顎を結ぶラインの真ん中あたりに位置することを、表している。
そんなこと考えたことなかった。

作品を見るたびいつもそう思うが、ミケランジェロや運慶は、実にものすごい天才で、
デッサンをすればするほど、その思いは深いものになっていくのである。