J.S.バッハ:
・ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV.1041
・ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV.1042
・2台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV.1043
・ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ハ短調BWV.1060
・ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV.1041
・ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV.1042
・2台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV.1043
・ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ハ短調BWV.1060
バッハのヴァイオリン協奏曲を意識しながら聞くのは、
恥ずかしながら初めてのことである。
時代が違うバッハの協奏曲。
バッハは、ソロを目立たなくさりげなく配置しているのだが、
録音当時23歳のヒラリー・ハーンは、確たる存在感をたっぷりと示している。
でも、「私が私が感」はまったくなく、
実に絶妙にオーケストラにソロが溶け込んでいる。
小編成のオーケストラは、研ぎ澄まされた音で、
どこをどう聴いても、非の打ちどころのない見事なアンサンブルである。
このアルバム、全編バッハの端正で洒脱な魅力にあふれていて、
まさに春のウキウキ感にぴったりの作品である。
春の喜びの足音がズンズン響いてくる、
全身に力がみなぎってくる協奏曲集なのである。