久しく会っていなかった高校時代の級友に引っ張り出された。
いまや母校は60期を過ぎる歴史があるのだが、我々は24期。
24期全体の同窓会が企画されていて、昨日はその世話役の打ち合わせ。
私は世話役ではないが、その打ち合わせの後の2次会に引っ張り出された。
実に30年以上会っていなかった連中との再会であった。
会った連中は、1年生のときの同級で、男5人と女2人。
なぜか、1年生のときのクラスが懐かしくて、世話役の中から、
1年8組の6人が集まったところに合流した。
30年以上の歳月が埋まるのに、どれくらいの時間を要するのか、
あるいは、埋まることはあるのか、出かける前に少し心配であった。
しかし、そんな杞憂は5分で立ち消えた。
まったく会うことのなかった30数年来の友は、変わっていなかった。
思い出話についていけない場面が、断片的にはあるにはあったが、
それはそれで、新鮮な会話になった。
おおかた、思い出話のディテールは私が語る役目になり、
「よく憶えているな」と感心してもらった。
いずれにしろ、30数年をタイムスリップして、
あっという間に、居酒屋の一角が、
懐かしくて楽しかった、母校の古い木造校舎や校庭に変わってしまった。
1年8組に、すごくきれいだけど、すごくおとなしい女子がいて、
消息を尋ねたところ、なんと、宝塚の専科にいるとか。
私達の歳なら、専科なのだろうけど、
あの美しい、しかし物静かな女子がタカラジェンヌになっていたとは、
いやはや、唖然としてしまう。
みな、異口同音に「彼女の声は憶えていない」と言うのであった。
もうひとり、人気者の女子がいて、その子の消息も尋ねたところ、
開業医の妻になって、元気でいるとか。
よかった、よかった。
彼女は、この2次会に合流する予定だったが、家業の都合でだめになった。
一番会いたい女子だったので、少し残念であった。
2次会で、女子が私の名を「クン」付けで呼ぶのが、なんとも不思議であった。
久しくそう呼ばれたことがない。イイ響きだけど。
その女子のひとりには、2人の孫が既にいる。
帰りはクルマなので、彼女は飲み会でずっとお茶を飲んでいたのだが、
自宅が同じ方向の彼女に「乗ってく?」と誘われる。
そのクルマが、画像のメルセデスのMクラス、
おばあちゃんの運転するメルセデスで帰路に着いた、
いい夜であった。