遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

古い骨/アーロン・エルキンズ

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古い骨    アーロン エルキンズ (著)

青木 久恵 (翻訳)  ハヤカワ・ミステリ文庫  価格: ¥819 (税込)




電車の扉の上部、横に広いスペースに貼られたポスターを退屈しのぎに見ていた。


肌色の体にぴったりフィットしたコスチュームをつけた男女が、

体操をする、あの「アミノサプリ ナイン」のポスターである。

TVでは「タララ・プンカ・ポンカ・ピ」という三木鶏郎が作曲した、

なんとも不思議な感覚の曲にあわせて、男女が体操をする、あれである。


CM体操メンバーは、ほとんどが外人であるが、真ん中の女性と、

右から3番目の、日本人女子の体型が素晴らしい。

ことに、右から3番目の女子を見て10分ほどの時間を潰した。


そのポスターを見ていて、アーロン・エルキンズの「古い骨」を思い出した。

レジスタンスの英雄だった老富豪が、北フランスの館に親族を呼び寄せた矢先に不慮の死を遂げた。
数日後、館の地下室から、第二次大戦中のものと思われる人骨の一部が発見される。

フランスを訪問中だった人類学教授ギデオン・オリヴァーは、警察に依頼され人骨を調べ始めるが、今度は親族の一人が毒殺された!

骨を手がかりに謎を解く、スケルトン探偵オリヴァーの名推理。

アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。


「スケルトン探偵」ギデオン・オリヴァー教授が、このシリーズを通して登場する。


発見された人の白骨から、事件性を嗅ぎ取り、犯人探しをするというのが、

エロキンズ書くところの、

「オリヴァー教授のスケルトン(骸骨)シリーズ」なのである。


白骨化した古い死体から、何が分かるというのか。

なんともユニークな小説群である。



シリーズ中、名作の誉れ高い「古い骨」の舞台は、モン・サン・ミシェル


寺院の前の海が、引き潮の際には、激流になるところから物語が始まるが、

全編を通して、

北フランスの美しい風光と、おいしい料理が、物語を引き立てる。


ひざから下の長さが短い骨を見て、ギデオン・オリヴァーはこう言う。

「この脚の短さは、何かの脚の病気になった西洋人のものか、

そうでなければ、日本人のものだ。」

精確には憶えていないが、「ひざから下が短いのは、日本人と韓国人」と言ったのかもしれない。


いずれにしろ、列島と半島には、地球上で一番膝下の短い種族が棲んでいるのである。

同じアジアンでも、大陸の人(中国人)は、長い脚を持っているのである。


そのことは自覚していたが、

そうか膝から下の長さが足らないのかと、認識を新たにした思いであった。



自分のことは棚に上げて、

アミノサプリ ナイン」のポスターの日本女子の膝下の見事な長さを、

エロキンズに見せてやりたいと思った、のであった。