遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

下がり続ける内閣支持率と「安倍後」のニッポン

自民党統一教会関連議員について内部調査した「点検」作業の結果、179名の国会議員が何らかの関係があったとし、121名の議員については氏名を公表した。

しかし、その中にもっとも真っ黒な議員とされている山谷えり子の名前がないことで、SNSをはじめ多くのメディアで批判の声が次々上がっている。

www.nikkan-gendai.com

内閣支持率が多きく下落している原因は、国葬の是非だけではなく、内閣の屋台骨である自民党統一教会の切っても切れない関係が世間に知れ渡ってきたことによる。

しかしそれにもかかわらず、いまだにその関係性について自民党自らが明らかにしようとする姿勢さえ見せないことによる不信感も、支持率を下げている要因だと思われる。

その最たるものが、山谷の名前を出さないことだ。
山谷えり子は、民社党から民主党に鞍替えして初当選し、その後安倍晋三に一本釣りされて自民党に入った。

民社党は、社会党の反共一派が作った政党で、勝共連合統一教会)とも深い関係がある政党だったことから、そのDNAが山谷えり子にも引き継がれている。そして、民社党の反共思想は、連合にも脈々と受け継がれてきて、以前私が記事にしたとおり、現連合芳野会長にも引き継がれている。

ということは、山谷えり子と連合の芳野友子は同じ反共DNAから成り立っていて、薄気味悪い雰囲気がとても似ている。

news.yahoo.co.jp

《芳野氏が所属する労組JAMで副書記長を務めた労働運動アナリストの早川行雄氏が、「芳野友子新体制で危機に立つ連合」と題したリポートで〈芳野の反共思想は富士政治大学で指導されたもののようである〉と書いているほか、センターの影響が指摘されている。》

山谷えり子の左にNHKの岩田明子(ミヤネ屋より)

安倍晋三の不幸な死がもたらしたものは小さくなくて、「戦後」と同義語で「安倍後」と呼んでもいいほど大きな変革がもたらされようとしている。パソナを辞めた竹中平蔵警察庁長官を降りた中村格NHKを密かに辞めた岩田明子などはその表れなのかもしれない。

岩田明子も、反共DNAの壺から漂う腐臭にまみれている雰囲気が、山谷や芳野と似ている。

ということで、批判の中国葬は執り行われるであろうが、「安倍後」に葬りさられるものが今後明らかになってくるようで愉しくなってくる。

 


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今週 書評で取り上げられた本(9/12~9/18 週刊10誌&朝日新聞)全95冊

毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。)

今週の書評本

掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数
タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの)

週刊朝日「週刊図書館」: 9/23・9/30 号 6 冊
世界は五反田から始まった 星野博美 ゲンロン 1,980
マイルド・サバイバー たくきよしみつ MdN新書 1,100
朝日新聞記者がMITのMBAで仕上げた 戦略的ビジネス文章術 野上英文 BOW BOOKS 2,310
大江戸の娯楽裏事情 庶民も大奥も大興奮! 安藤優一郎 朝日新書 869
仏教の大東亜戦争 鵜飼秀徳 文春新書 1,210
カルト宗教信じてました たもさん 彩図社 1,100

サンデー毎日「SUNDAY・LIBRARY」: 9/25・10/2 号 9 冊
水平線 滝口悠生 新潮社 2,750
マスメディアとは何か「影響力」の正体 稲増一憲 中公新書 968
ハラヘリ読書 宮田ナノ KADOKAWA 1,265
アイドルについて葛藤しながら考えてみた ジェンダー パーソナリティ/( 推し) 香月孝史,上岡磨奈他 青弓社 1,760
ぼくらに嘘がひとつだけ 綾崎隼 文藝春秋 1,760
野の書物 阿部日奈子 インスクリプト 3,630
快適なトイレ 便利・清潔・安心して滞在できる空間 日本トイレ協会 柏書房 3,300
ジャンパーを着て四十年 今和次郎 ちくま文庫 946
大江戸の娯楽裏事情 庶民も大奥も大興奮! 安藤優一郎 朝日新書 869

女性自身「今週の本」: 9/27・10/4 号 4 冊
デクリネゾン 金原ひとみ 集英社 1,980
月の文学館 和田博文 ちくま文庫 902
掬えば手には 瀬尾まいこ 講談社 1,595
夜の道標 芦沢央 中央公論新社 1,815

女性セブン「セブンズライブラリー」: 9/29・10/6 号 4 冊
レッドゾーン 夏川草介 小学館 1,650
嘘つきジェンガ 辻村深月 文藝春秋 1,815
犬のかたちをしているもの 高瀬隼子 集英社文庫 550
90歳になっても、楽しく生きる 樋口恵子 大和書房 1,540

週刊現代「日本一の書評」: 9/17 号 7 冊
ハヤブサ消防団 池井戸潤 集英社 1,925
カニカマ人生論 清水ミチコ 幻冬舎 1,540
やっと訪れた春に 青山文平 祥伝社 1,760
ルポ自殺 渋井哲也 河出新書 968
農協の闇 窪田新之助 講談社現代新書 1,210
魔王の島 ジェローム・ルブリ 文春文庫 1,210
田辺聖子 十八歳の日の記録 田辺聖子 文藝春秋 1,760

週刊ポスト「ポスト・ブック・レビュー」: 9/30 号 10 冊
犬を盗む 佐藤青南 実業之日本社 1,870
性と芸術 会田誠 幻冬舎 1,760
水平線 滝口悠生 新潮社 2,750
レッドゾーン 夏川草介 小学館 1,650
デクリネゾン 金原ひとみ 集英社 1,980
水俣病闘争史 米本浩二 河出書房新社 2,750
かけらのかたち 深沢潮 新潮文庫 605
Iの悲劇 米澤 穂信 文春文庫 836
ルポ自殺 渋井哲也 河出新書 968
知られざるヴィジュアル系バンドの世界 冬将軍 星海社新書 1,210

週刊新潮「Bookwormの読書万巻」: 9/22 号 12 冊
韓国 超ネット社会の闇 金敬哲 新潮新書 902
わたしたち 落合恵子 河出書房新社 1,870
晩秋行 大沢在昌 双葉社 1,980
これからの時代を生き抜くための文化人類学入門 奥野克巳 辰巳出版 1,760
余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール 大屋優子、現代洋子 集英社 1,320
ぼけますから、よろしくお願いします 信友直子 新潮文庫 649
エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主 君塚直隆 中公新書 990
狭き門 ジッド 光文社古典新訳文庫 1,078
終止符のない人生 反田恭平 1,760
ルポ 誰が国語力を殺すのか 石井光太 文藝春秋 1,760
SHOーTIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男 ジェフ・フレッチャ徳間書店 1,980
東京の名駅 大内田史郎、傍島利浩 草思社 2,200

週刊文春「文春図書館」: 9/22 号 10 冊
たとえば、葡萄 大島真寿美 小学館 1,980
彼女の思い出/逆さまの森 J・D・サリンジャー 新潮社 1,760
夜がうたた寝してる間に 君嶋彼方 KADOKAWA 1,650
晴明変生 森谷明子 角川春樹事務所 1,980
九龍城の殺人 月原渉 新潮文庫 781
心をととのえるスヌーピー 悩みが消えていく禅の言葉 チャールズ・M・シュルツ 光文社 1,430
歴史学者という病 本郷和人 講談社現代新書 990
父の最期を看取った日々 高橋奈里 青志社 1,650
きときと夫婦旅 椰月美智子 双葉社 1,760
「昭和鹿鳴館」と占領下の日本 ジャパンハンドラーの源流 山田邦紀、坂本俊夫 現代書館 2,640

週刊エコノミスト「Book Review」: 9/20・9/27 号 6 冊
進化するブランド 石井淳蔵 碩学叢書 4,400
新中国論 台湾・香港と習近平体制 野嶋剛 平凡社新書 1,056
やっぺす! 石巻のお母さん、まちづくりに奮闘する 兼子佳恵 英治出版 1,870
経済学の壁 教科書の「前提」を問う 前田裕之 白水社 2,420
工藤會事件 村山治 新潮社 1,815
鉄道ビジネスから世界を読む 小林邦宏 インターナショナル新書 858

週刊東洋経済「話題の本」: 9/17・9/24 号 10 冊
女性兵士という難問 ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学 佐藤文香 慶應義塾大学出版会 2,640
ウクライナ戦争と世界のゆくえ 池内恵, 宇山智彦 他 東京大学出版会 1,870
格差社会の宗教文化「民衆」宗教の可能性を再考する 熊田一雄 風媒社 1,760
あなたはどこで死にたいですか? 認知症でも自分らしく生きられる社会へ 小島美里 岩波書店 2,310
雷神と心が読めるヘンなタネ こどものためのゲーム理論 鎌田雄一郎 河出書房新社 1,793
エネルギーの地政学 小山堅 朝日新書 1,001
仏教の大東亜戦争 鵜飼秀徳 文春新書 1,210
鉄道ビジネスから世界を読む 小林邦宏 インターナショナル新書 858
縄文人弥生人 「日本人の起源」論争 坂野徹 中公新書 1,034
パンデミックなき未来へ僕たちにできること ビル・ゲイツ 早川書房 2,640

朝日新聞: 9/17 朝刊 17 冊
基礎からわかる 論文の書き方 小熊英二 講談社現代新書 1,320
亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 岩波書店 3,520
市民的不服従 ウィリアム・E.ショイアマン 人文書院 3,520
SHOーTIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男 ジェフ・フレッチャ徳間書店 1,980
宮本常一の旅学 観文研の旅人たち 福田晴子 八坂書房 2,970
16テーマで知る 鎌倉武士の生活 西田友広 岩波ジュニア新書 968
宝治合戦 北条得宗家と三浦一族の最終戦 細川重男 朝日新書 1,089
ホットミルク デボラ・レヴィ 新潮社 2,420
英雄 真保裕一 朝日新聞出版 1,870
まず牛を球とします。 柞刈湯葉 河出書房新社 1,980
江戸漢詩の情景 風雅と日常 揖斐高 岩波新書 990
草の根のファシズム 日本民衆の戦争体験 吉見義明 岩波現代文庫 1,628
そこから青い闇がささやき ベオグラード、戦争と言葉 山崎佳代子 ちくま文庫 880
女たちのシベリア抑留 小柳ちひろ 文春文庫 880
天幕のジャードゥーガル 1 トマトスープ 秋田書店 660
いぬ ショーン・タン 河出書房新社 1,980
高倉健 みんなが愛した最後の映画スター 春日太一責任編集 河出書房新社 1,782 

以上

パタゴニア創業者 4200億円相当の株式 環境保護団体などに寄付

米国のアウトドアメーカーパタゴニアの創業者イボン・シュイナード(83)が、本人と家族で保有していた同社の発行済み株式のすべてを環境NPOなどに寄付したことを明らかにしました。

www3.nhk.or.jp

自社株を売却して現金を寄付してもいいのでしょうが、環境に寄与することなく現金を「持ち逃げ」したり、変な投資話に騙されて現金を溶かしてしまう団体も無きにしも非ずということで、寄付された株による毎年の予想収益1億ドル(140億円)を長期的に有効に利用することで、永続性を確保した株式譲渡というシステムにしたようです。

パタゴニアは、すでに売り上げの1%を環境保護のための活動などを続けてきたようですが、その規模を大きく拡大させました。

パタゴニアの、利益として確保する前の「売り上げの1%」という大きな規模の額を環境保護のために提供しているだけでも素晴らしいことだと思いますが、今回の株式譲渡は前例のない素晴らしい取り組みだと思います。

私は登山もしないしアウトドア活動もほとんどしませんが、寒さ対策のためのギアとしてパタゴニア製品の愛用者となりました。

ダウンジャケットやウィンドブレーカー、フリースジャケットやズボン下や防寒Tシャツなどのアンダーウェアなど、暖かさを確保するウェアを主に愛用しています。他人に勧めて、軽い・暖かい!と感想付きで感謝されたこともあります。

パタゴニア製品は国産メーカーから比べるとかなり高額ですが、その分パフォーマンスも高いと感じます。

また、耐久性もありますので長く使えますし、中古品でも愛用できます。私の冬のウォーキング用などに愛用しているパタゴニアのウィンドブレーカーは、街着としては使えないヤフオクで落札したくたびれた中古品ですが、その機能はまったくもって問題ない優れモノだと思います。

元登山家であった創業者のイボン・シュイナードが語る「自然から価値あるものを収奪して投資家の富に変えるのではなく、パタゴニアが生み出す富をすべての富の源を守るために使用します」というポリシーは世界的な富豪にも影響を与え始めているようで、すでに社会貢献事業を始めているウォーレン・バフェットビル・ゲイツらも環境保護活動に私財を投じてくれることを望むところです。

アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスは、環境保護どころかオゾン層に穴をあける宇宙ロケットに興味があるようですが、前から私が言っているように「ロケットをやめアマゾンのジャングルを取り戻す植林事業」の方向に舵を切ってもらいところです。

ということで、資本主義が地球を汚してきたことに間違いがないわけで、せめてその剰余金を環境保護や環境破壊をせざるを得ない人たち(例えばジャングルの焼き畑など)得ない人たちのために有効に使ってもらいたいと思う(台風がやってきそうで怖い!)きょうこの頃です。