遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「#自公維以外」総選挙では自民党と公明党と維新の会以外に投票します

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上のポスターには「当店はしっかり感染防止対策をしています。不公平な『緊急事態宣言』には断固反対します。秋の総選挙では、自民党公明党以外に投票します。お客様もご協力ください」とある。

賛同する店はプリントアウトし、店先に掲示するようお願いされていて痛快だ。一連の“西村発言”に怒り心頭の飲食店が決起するかどうかは分からないが、目標は5万店だとのこと。

実際、飲食店が自公政権打倒を叫んでも商売に影響ないではないか。まるで、いまから100年前の米国の禁酒法時代の様相を呈している。

「金融機関に融資するな」とか国税による「いうことを聞かぬ業者に酒卸すな」というお達しは、小者の西村は言わされてるだけで「大本営」は官邸だと思われる。

脳内にクモの巣が張っていそうな杉田和博(80)なら、そういう恫喝まがいの脅しを考えるだろう。杉田の頭にチョンマゲがないのが不思議なことなのだ。

ということで、ツイッターでは「#自公以外」がトレンドに入った。

一方で、共産党が次の総選挙では党綱領にある「日米安保廃棄」を政権公約から除外するそうだ。

共産党はもう何が何でも自公政権を打倒する姿勢を貫いていて、爽やかではないか。

YouTubeの「デモクラシータイムズ」に出演した小池晃書記局長は、「閣外協力をいとわない」「首班指名では枝野幸男に投票する」とこれまた潔い発言をしていた。

 


きょう12日、枝野幸男大分県村山富市元総理の自宅まで挨拶に行き、社民党も含めた連立政権を確立する足固めに入ったそうだ。

大阪は「自公維以外」でお願いしたいが、いずれにせよ「自公以外」は外堀が埋まってきた感じがする、嬉しい予感。

  

横浜市長選出馬の田中康夫が面白い

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2021年の任期満了に伴う横浜市長選は8月8日に告示、22日に投開票が行われるが、立候補者(予定者)が乱立していて面白い選挙戦になりそうだ。

まず小此木八郎(56)が、横浜市長選に出馬するために閣僚を辞任した。

小此木家は横浜を地盤とする代議士一族で、小此木八郎で横浜を選挙区とする代議士の三代目となる。その小此木家で若くして秘書として仕えてきたのが菅義偉で、小此木八郎菅内閣に入っていたことからも判るが、菅は小此木家に寄生していたからこそ横浜市議から衆議院議員になれたと言っていいだろう。

しかし、小此木八郎は閣僚を辞任して来月の横浜市長選挙に出馬することにした。カジノを推進する菅に対抗する形で市長選に打って出る。小此木のバックには絶対にカジノ(IR)は作らせないとするハマのドン藤木幸夫が付くのだろう。

そしてカジノ推進派である菅一派は、林文子市長(75)を推しての選挙戦となる構えだ。あるいは、三原じゅん子(56)を担ぎ上げるかもしれないという情報もあって、盛夏の横浜にお化け屋敷が登場しそうな気配だ。

ようするに、自民党は小此木と林か三原に分かれて分裂選挙を繰り広げることになるようで、これは共倒れになってほしい良い傾向だ。カジノ推進派はおそらく勝てないと思うし、藤木グループの自民系カジノ推進反対候補者は市民派の「真のカジノ反対候補者」と競り合うことになりこれまた愉快な選挙になりそうで面白いのだ。

カジノ反対派候補者は、元横浜市立大教授の山中竹春(48)が立候補予定だが、立憲民主党江田憲司が勝手に動いているだけのような気もして、若いが知名度も花もない山中が当選するとは思えない。立憲民主が推薦してくれないかな~と思って立候補を迷っている郷原信郎(66)の方がいいと思うのだが、告示の8日までに新たな動きがあるかもしれない。

そして、横浜市長選の台風の目となるかもしれないのが田中康夫(65)で、このほど出馬表明会見を開いた。

田中康夫YouTubeの自身のチャンネル「ココだけの話」を毎週日曜日に配信していて、幅広く政治や社会問題を語っている。その配信は1時間を超える長さなので、私はウォーキングの時にイヤホンをしてよく聞いている。その「田中康夫 ココだけの話」は、右も左も滅多切りの痛快な配信で、作家という商売柄博識なのではあるが、加えて元長野県知事で元参議院議員だけのことはあって、国・地方に限らず行政について実に細かく奥深く知っていて、いろいろ面白い話が聞けるのだった。

そういうこともあって、私は田中の出馬表明の長い会見をYouTubeで見たが、安倍や麻生や菅の記者会見なら1分ともたない私が2時間以上の会見にどっぷり浸かってしまった。自分の言葉で語るカンペもシナリオもない充実したこれぞ記者会見といえるもので、横浜市民に向けてしっかりと発信していたのだった。

無能が国政を担って久しいが、首長をきちんと務めた人間は重厚さが違う。安倍も麻生も菅もあたま空っぽだということがこの田中の会見でよくわかる。

田中は元維新の会だったことを「黒歴史」として表明していたが、大阪維新で衰退していく大阪府有権者としては実にうらやましい立候補者である。

もともと長野県知事時代の田中康夫をたくましく面白く見ていたので、今回の立候補で俄然注目が集まるので(それでこそ台風の目なのだ)、この際日本の腐ったところについてすべてを語ってほしいと思うのである。落選しても、辛口の政治評論を続けてもらいたいものだ。

 

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今週 書評で取り上げられた本(7/5~7/11 週刊10誌&朝日新聞+ダ・ヴィンチ)全110冊

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毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。「今が旬のAクラスに属する逸品」といえるおすすめ品です。書評の内容については各誌をご覧ください。

 

今週の書評本媒体タイトル・著者・出版社・税込価格)


朝日新聞:7月10日 19冊
小説8050 林真理子 新潮社 1,980
空がおしえてくれること 蓬莱大介 幻冬舎 1,540
雲を愛する技術 荒木健太郎 光文社新書 1,320
雨のことば辞典 倉嶋厚 , 原田稔 講談社学術文庫 1,034
イサム・ノグチの空間芸術 危機の時代のデザイン 松木裕美 淡交社 2,970
偉い人ほどすぐ逃げる 武田砂鉄 文藝春秋 1,760
キリンの保育園 タンザニアでみつめた彼らの仔育て 齋藤美保 京都大学学術出版会 2,420
宗教と過激思想-現代の信仰と社会に何が起きているか 藤原聖子 中公新書 946
昆虫学者の目のツケドコロ 井手竜也 ベレ出版 2,090
大人も知らない ふしぎ現象事典 「ふしぎ現象」研究会 編 マイクロマガジン社 1,100
とことん解説 人体と健康 ビジュアル ホルモンのはたらき パーフェクトガイド キャサリン・ウイットロックほか 日経ナショナルジオグラフィック社 2,750
シブヤで目覚めて アンナ・ツィマ 河出書房新社 2,970
インドラネット 桐野夏生 KADOKAWA 1,980
方向音痴って、なおるんですか? 吉玉サキ 交通新聞社 1,540
アンチレイシストであるためには イブラム・X・ケンディ 辰巳出版 2,420
英文学者 坪内逍遙 亀井俊介 松柏社 2,750
沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち 藤井誠二 集英社文庫 990
消された信仰 「最後のかくれキリシタン」長崎・生月島の人々 広野真嗣 小学館文庫 726
堤清二 罪と業最後の「告白」 児玉博 文春文庫 770

週刊新潮:7/15号 15冊
仕事と人生 西川善文 講談社現代新書 990
国史SF短篇集 移動迷宮 大恵和実ほか 中央公論新社 2,200
ヒトコブラクダ層ぜっと(上・下) 万城目学 幻冬舎 1,980
シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録 井川直子 文藝春秋 2,090
ラーメン女王への道 アイドルから店主への創業奮闘記 梅澤愛優香 さくら舎 1,650
女が死ぬ 松田青子 中公文庫 726
ドレス 藤野可織 河出文庫 935
殺人出産 村田沙耶香 講談社文庫 660
ゲッチョ先生と行く 沖縄自然探検 盛口満 岩波ジュニア新書 1,012
料理の意味とその手立て ウー・ウェン タブレ 2,530
オリンピア1996 冠〈廃墟の光〉 沢木耕太郎 新潮文庫 825
ツボちゃんの話 夫・坪内祐三 佐久間文子 新潮社 1,870
歌うように伝えたい 人生を中断した私の再生と希望 塩見三省 角川春樹事務所 1,870
ウディ・アレン追放 猿渡由紀 文藝春秋 1,760
シルクロード~流沙に消えた西域三十六か国 中村清次 新潮新書 792

女性セブン:7/22号 4冊
老いの福袋 あっぱれ! ころばぬ先の知恵88 樋口恵子 中央公論新社 1,540
ぼくのお父さん 矢部太郎 新潮社 1,265
今読みたい 太宰治私小説 太宰治 小学館文庫 770
本当に君は総理大臣になれないのか 小川淳也、中原一歩 講談社現代新書 924

週刊文春:7/15号 12冊
台北プライベートアイ 紀蔚然 文藝春秋 1,980
にぎやかな落日 朝倉かすみ 光文社 1,760
チャリティの帝国 もうひとつのイギリス近現代史 金澤周作 岩波新書 946
天使と嘘(上・下) マイケル・ロボサム ハヤカワミステリ文庫 各1,210
運命の証人 D・M・ディヴァイン 創元推理文庫 1,320
「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 藤𠮷豊, 小川 真理子 日経BP 1,650
さよならテレビ 阿武野勝彦 平凡社新書 1,210
ショローの女 伊藤比呂美 中央公論新社 1,650
怒れる老人 あなたにもある老害因子 安藤俊介 産業編集センター 1,430
闇の盾 政界・警察・芸能界の守り神と呼ばれた男 寺尾文孝 講談社 1,980
臨床の砦 夏川草介 小学館 1,650
「利他」とは何か 中島岳志, 若松英輔, 國分功一郎, 磯崎憲一郎 , 伊藤亜紗 集英社新書 924

女性自身:7/20号 4冊
黒牢城 米澤穂信 KADOKAWA 1,760
シンプルなクローゼットが地球を救う ファッション革命実践ガイド エリザベス・L・クライン 春秋社 1,980
インドラネット 桐野夏生 KADOKAWA 1,980
父ちゃんの料理教室 辻仁成 大和書房 1,650

サンデー毎日:7/18号 11冊
つながり続ける こども食堂 湯浅誠 中央公論新社 1,760
完本 仏像のひみつ 山本勉, 川口澄子 朝日出版社 2,090
うん古典 うんこで読み解く日本の歴史 大塚ひかり 新潮社 1,705
終活の準備はお済みですか? 桂望実 角川書店 1,760
へんこつ 谷 治宇 角川春樹事務所 1,980
十六歳のモーツァルト 天才作曲家・加藤旭が遺したもの 小倉孝保 角川書店 2,420
キネマの天使 メロドラマの日 赤川次郎 講談社 1,815
ボロ家の春秋 梅崎春生 中公文庫 990
戦国の村を行く 藤木久志 朝日新書 979
9条の戦後史 加藤典洋 ちくま新書 1,430
小林秀雄の眼 江藤淳 中央公論新社 1,430

週刊朝日:7/16号 6冊
我は、おばさん 岡田育 集英社 1,760
シャムのサムライ 山田長政 幡大介 実業之日本社 2,640
ヘイトをとめるレッスン ホン ソンス, ス シンジ ころから株式会社 2,420
サバイバルする皮膚 傳田光洋 河出新書 946
わたしは銭湯ペンキ絵師 田中みずき 秀明大学出版会 1,320
女子大生風俗嬢 性とコロナ貧困の告白 中村淳彦 宝島社新書 990

週刊ポスト:7/16・7/23号 10冊
仮面 伊岡瞬 KADOKAWA 1,925
ウディ・アレン追放 猿渡由紀 文藝春秋 1,760
ディズニーとチャップリン エンタメビジネスを生んだ巨人 大野裕之 光文社新書 990
ヒトコブラクダ層ぜっと(上・下) 万城目学 幻冬舎 1,980
海神の子 川越宗一 文藝春秋 1,760
室町は今日もハードボイルド 日本中世のアナーキーな世界 清水克行 新潮社 1,540
緑のなかで 椰月美智子 光文社文庫 835
絵金、闇を塗る 木下昌輝 集英社文庫 814
京成はなぜ「国内最速」になれたのか 草町義和 交通新聞社新書 990
下剋上 黒田基樹 講談社現代新書 968

週刊現代:7/10・7/17号 10冊
ブラック・チェンバー・ミュージック 阿部和重 毎日新聞出版 2,200
JAGAE 織田信長伝奇行 夢枕獏 祥伝社 2,200
神の悪手 芦沢央 新潮社 1,760
異形のものたち 絵画のなかの「怪」を読む 中野京子 NHK出版新書 1,320
アースダイバー 神社編 中沢新一 講談社 2,420
狼たちの城 アレックス・ベール 扶桑社ミステリー 1,320
人新世の「資本論 斎藤幸平 集英社新書 1,122
ヘンリー王子とメーガン妃 英国王室 家族の真実 亀甲博行 文春新書 990
王室と不敬罪 プミポン国王とタイの混迷 岩佐淳士 文春新書 1,012
眞子内親王の危険な選択 安積明子 ビジネス社 1,430

週刊エコノミスト:7/13号 8冊
権威主義の誘惑 民主政治の黄昏 アン・アプルボーム 白水社 2,420
絵と図でわかる AIと社会 未来をひらく技術とのかかわり方 江間有沙 技術評論社 2,200
リニア中央新幹線をめぐって 原発事故とコロナ・パンデミックから 山本義隆 みすず書房 1,980
彭明敏 蔣介石と闘った台湾人 近藤伸二 白水社 2,750
パッケージツアーの文化誌 吉田春生 草思社 2,420
経理から見た日本陸軍 本間正人 文春新書 1,320
ダイオウイカvs.マッコウクジラ 図説・深海の怪物たち 北村雄一 ちくま新書 902
犬と歩けばワンダフル 密着!猟犬猟師の春夏秋冬 北尾トロ 集英社 1,760

週刊東洋経済:7/10号 10冊
牧師、閉鎖病棟に入る。 沼田和也 実業之日本社 1,430
マイケル・ジェンセンとアメリ中産階級の解体 ニコラス・レマン 日経BP 3,080
さまよえるハプスブルク 捕虜たちが見た帝国の崩壊 大津留厚 岩波書店 2,750
菌の声を聴け タルマーリーのクレイジーで豊かな実践と提案 渡邉格 , 渡邉麻里子 ミシマ社 1,980
黒牢城 米澤穂信 KADOKAWA 1,760
NEO HUMAN ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る未来 ピーター・スコット・モーガン 東洋経済新報社 1,870
ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件 羅 鍾一 集英社新書 968
捨てられる男たち 劣化した「男社会」の裏で起きていること 奥田祥子 SB新書 1,089
世界と日本の地理の謎を解く 水野一晴 PHP新書 1,045
植物のいのち-からだを守り、子孫につなぐ驚きのしくみ 田中修 中公新書 946

ダ・ヴィンチ 今月の絶対はずさない!プラチナ本
8月号 アンソーシャル ディスタンス 金原ひとみ 新潮社 1,870