羽生と井山が国民栄誉賞を受賞することになって、二人が首相官邸を訪問するところを密着取材していたテレビ番組を見たが、訪問予定より少し早く着いた羽生だったか井山だったかを乗せた車は、警視庁が厳重警戒をしている官邸の正門前でしばらく時間調整をしていた。ナレーションは「一般人は絶対入れない首相官邸」と語っていた。
彼らが訪問したという官邸の受付記録は存在せず、彼らと会ったとされる柳瀬首相秘書官も記憶にないと国会で答弁していたが、愛媛県から提示された資料は「首相案件」だとして、日時も柳瀬の名前も会談内容も明らかにされている。愛媛県知事もその存在も内容も否定しなかった。
安倍晋三は、「加計の獣医学部の新設計画をはじめて知ったのは昨年1月20日だった」と国会で答弁していたが、これは真っ赤な嘘だと証明されそうである。安倍は、息を吐くように嘘をつく男であるが、この国会答弁での誰でもが分かるウソをついたことは弾劾されるべきであろう。
加計以外でも「首相案件」が山ほどある現政権。たまたま安倍政権時代に官僚だっただけで、首相のウソに付き合わされることになった官僚たちにはお気の毒だと言うほかない。国民の奉仕が可能な勤勉で優秀な人間として採用された国家公務員が、政権のウソに付き合って晩節を汚した結果になるのは痛恨の極みであろう。
安倍「首相案件」に潰された官僚たちにお悔やみを申し上げたい。
君たちは安倍と同等のゲスな官僚だったかもしれないし、自業自得かもしれないけれど、お仕えするのが安倍でなければ、心の邪悪な部分が顕在化しなかったわけだし、お気の毒なことである。ことの真相が明らかになれば、身軽になって安眠できるようになるだろう。
ついでに言えば、加計孝太郎と民間から参加していた国家戦略特区の会議メンバーは一人残らず全員、国会で証人喚問すべきだろう。萩生田や今井や和泉や藤原など官邸の秘書官なども同様だ。
加計問題の真相解明は、今まだ始まったばかりである。