遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

JOC理事会非公開に反対した4人の女性/今の日本はあなたが世界に見せたい日本ですか?

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ラグビーW杯で日本に来ている観客たちは、礼節をわきまえた穏やかな良い人たちだと思います。

日本に敗れたアイルランドの観客たちも、試合中のブーイングは一切なく、試合後も日本チームを讃える歌を街角で歌ったりしてノーサイド精神を持った立派な人たちのようです。
すべての観客が善男善女ではないでしょうが、日本人サポータたちを例にとれば、彼らは少なくとも「旭日旗」を持ち込むようなことはしないでしょう。

日本代表チームは、日本人(アフリカ系、在日コリアンを含む)や外国籍の選手の複合チームです。ヘッドコーチも外国人です。多様性のサンプルのようなチームです。これは、日本国の多様性のなさとは、趣を異にしています。

ツイッターのタイムラインでこんなのが流れてきました。
「こんな国でオリンピックやっちゃあ、オリンピックに失礼です!…今の日本はあなたが世界に見せたい日本ですか」…「いだてん」のセリフから

1964年の東京オリンピック前夜時期の誰かのセリフです。2019年の今にもぴったりのセリフだと思いますがいかがでしょうか。

脚本を書いている、宮藤官九郎が意識的にそういうことを登場人物に言わせたのでしょうか。
このセリフについて、間もなく文科省からNHKにクレームが入るかもしれませんね。
かんぽ生命の営業不祥事問題で、「クロ現」が告発番組を放送したところ、「日本会議」所属のNHKの経営委員長がNHKの会長に「注意」したようで、その後のカンポ生命の不祥事追跡番組はお蔵入りになったそうですから。

関電の不祥事をノーコメントにした経団連の会長のような上級国民たちが、「ぼくちゃんの友だちが困るようなことはしないで」と恫喝したり逃げたりわめいたりする国がオリンピック前の2019年の日本です。

2020年の東京オリンピックに何本の旭日旗が会場に持ち込まれるのでしょうか。韓国や東南アジア諸国の五輪ボイコットはないのでしょうか。
かつて、モスクワ五輪のボイコットを決めたJOCに涙で抗議した山下泰裕は、いまJOCの会長の座にいます。
そのJOCの理事会を山下は非公開にしました。山下の提案に対し、意見を述べて採決で反対したのは「4人」。
その4人の名前は、
小谷実可子(シンクロナイズドスイミングの88年ソウル五輪銅メダリスト)
高橋尚子(マラソンの00年シドニー五輪金メダリスト)
山口香(柔道の84年世界選手権金メダリスト)
山崎浩子(新体操のロサンゼルス五輪代表)
すべて女性だったそうです。素晴らしい4人です。
彼女たちもきっと「旭日旗」の五輪会場への持ち込みには反対だと思います。