遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

参議院選挙2019の総括

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参議院選挙2019の、むなしいけど希望を捨てない総括。

■野党連合で戦った1人区で10人の当選を勝ち取ったのは良き結果だった。
あんなに立ち上がりが遅かったのにもかかわらず、そこそこの結果を残せた!
現職は長野選挙区(国民民主の羽田)だけだったようなので、プラス9の躍進だ!
とりわけ女性候補が強かったのが特筆される。

滋賀の一人区で、嘉田さんの対抗だった自民党現職の若い男は、予算員会で目障りだったチャラ男と判明。
あの男の顔を見ることがなくなっただけでも私にとってはクールな勝利だった。嘉田さんおめでとう!

宮城県も立憲の石垣のり子が現職の自民党候補(愛知治郎)を破って見事な勝利。
たしか、安倍も応援に入ったはずだったが、立候補宣言が5月だった新人の石垣に敗れた。
同じく応援に駆け付けた三原じゅん子が愛知候補の応援演説で「愛知県」と連呼したのがヤバかったようだ。
残念ながら「ここは宮城県でした」というお粗末。

■大阪選挙区は残念な結果。私は亀石に入れたが、維新に足元をすくわれた。
日本の病巣が安倍政権にあるとすれば、大阪の病巣は維新にあると大阪府民として実感している。
自民も公明も入れたくない人間が維新に一票を投じている構図かな。あるいは棄権しているのか。
立憲や共産のようなスマートな体質が大阪人には共感できないようだ。

■れいわ新選組は2議席獲得でお見事と思っていたが、N国が1議席取って驚愕してしまった。
れいわ新選組の価値が100としたらN国は1くらいのもので、立花代表のあの政見放送は放送事故に近いもの。
NHKはそれをそのまま放送したが、心あるNHKの職員はやるせないものだったろうなあ。

改憲勢力は全体議席の3分の2に達しなかったが、スレスレ・ぎりぎりの線上といったところ。
ただ、得票数で言えば立憲・国民・共産・社民・れいわの得票は国民投票に持ち込まれても大丈夫な水準だ。

自民党の岸田派が壊滅状態になってきている。岸田のリーダーとしてのふがいない態度が問題。
岸田派に対立候補を立てた広島選挙区が象徴的だが、官邸が岸田を切り捨て始めた。
その結果、岸田派の派閥幹部は広島で落選したが、そのほかでも落選が相次いだ。
今後岸田派が、政権に対してどういった距離感を持つつもりか注目だ。自然消滅するのかな?

■トップがひどいとその組織は浄化が必要となってくる。
日大(田中理事長)や体操協会(塚原夫妻)ボクシング連盟(山根)吉本興業(岡本社長)などがそのいい見本だと思うが、自民党公明党・維新の会・財務省なども同じ構造だ。
トップなど取るに足らない一時的な権力者で、その組織を浄化するには誰かが声を上げるべきだろう。
自民党は地方の党員、公明党は学会などが浄化する力になるのか。加えて、マスコミの伝える力であろう。有権者の声が反映する選挙ではなかなか難しくなっている。

■ということで、大した変化のなかった参院選挙だったが、悲観するほどでもなかったかな。消費税は10%に上がってさらに経済はボロボロになっても変化を求めない有権者ならしょーがないわなあ。
総選挙がどうなるか楽しみだ! 次っ、次行こっ!