遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

宮迫博之と田村亮の真実の記者会見

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「雨上がり」の宮迫博之と「ロンブー」の田村亮の謝罪会見。YouTubeで3時間近い長い会見だったがすべて丁寧に見た。

彼らはお笑い芸人というよりバラエティ・タレントに近くて、レギュラー番組を多く持つ吉本興業の芸人の中ではキャリアもネームも上層部に存在する。

さきの闇営業騒動に加えて、今週のフライデーの宮迫と反社会勢力(金塊強奪犯)との写真記事の真実を生放送で世間に伝える記者会見だった。

私は、宮迫にはほとんど思い入れはない。好き嫌いで言うと少し嫌いな部類に入る。田村亮は、ランニングの番組と釣り番組をよく見ていて、癖のない自然体なところが好感が持てて、少し思い入れのあるタレントである。

きょうの会見で彼らが語ったことはほぼ真実だろうと思った。吉本興業の社長や弁護士や社員と直接話し合った会話が「暴露」されていて、信ぴょう性のあるものだった。

二人の語った、吉本興業の売れっ子芸人に対する恫喝は、組織の保身に他ならない無残なものだった。Q&Aがはっきりしたシナリオ通りの会見をするなら引退記者会見を開催してやるという約束を反故にして、宮迫と亮は真実と謝罪の記者会見を行った。

面白い長編ドキュメンタリー映画を観たような充実感があった。

吉本興業は、東京と大阪の民放が株主らしいこともこの会見で知りえたのだが、株主は吉本興業の岡本社長を解任して、宮迫と亮の契約を継続するように働きかけるべきだろう。

さもないと、吉本興業の株価は下落の一途をたどるのではないだろうか。社長の代わりはいくらでもいるが、勇気ある芯のある芸人はなかなか育たないからだ。

吉本興業は、芸人や社員のコンプライアンスよりも先に、ガバナンスのありようを考えるべきだし、銭儲けではなくエンターテイメントに特化した楽しさを売る会社に戻ってほしいと思う。

宮迫と亮の真摯な記者会見には少し感動した。二人を見直した。だてにレギュラー番組を持っているわけではなかった。

会社の恫喝を暴露したというよりも、忖度なしに「真実は何か」ということを、編集加工されないようにテレビとネットの生放送で誠心誠意を込めて行ったことが素晴らしかった。

貧しくて弱い立場のすべての人たちに勇気を与える良い記者会見だった、アッパレ!