《「ノブレスオブリージュ」》
身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」の意。
極論を言うと、そのせいで庶民は65歳までに最低2000万円の貯蓄を必要とされているのだから。
ソロス氏ら米大富豪「超富裕層に課税を」
《米著名投資家ジョージ・ソロス氏など19人の米大富豪は24日、2020年の米大統領選候補者宛ての公開書簡を公表し、超富裕層税を支持するよう要請した。「米国は道徳、倫理、経済的に我々の資産へ課税する責任がある」とし、自ら大富豪への増税を訴えた。》
いくら課税されてもびくともしない筋金入りの富裕層だからこういう観念があるともいえるが、ノブレスオブリージュという伝統的な社会的責任を身に着けてもいるのだろう。
富を社会に還元するという考え方は、社会的責任の一丁目一番地だろう。
十分な賃金を労働者に与えるということからそれは始まり、それでも資本家に貯えられた富にも課税するべきだというところにまで到達する資本家自身の高貴さに、敬服するほかない。
残念ながら、「ちょんまげ」を落としてあまり時間が経っていない日本の富裕層は、ケチ臭くって、自分さえよければいいのだと、富裕になるほどだんだん小さい人間になっていくような人が多い。そうでない立派な人もたくさん知っているけど…。
安倍や麻生などは、自分の力とは関係なくたまたま名家に生まれただけだから、あんなにしょぼいのだろうか。「この貧乏人めが!」と庶民を上から目線で見続けていて何の進化もしなかったから、ただのしょぼい老人になったのだろう。
これからの日本は、ノブレスオブリージュの思想が熟成していくことを願うばかりである。