私が興味があったのは、天皇と皇后がどういう感じでトランプと接見するのかということだった。
大統領夫妻が宮殿に入って秋篠宮と挨拶を交わした後、大統領は天皇と話していて取り残された形のメラニア夫人に秋篠宮皇嗣が歩み寄り話しかけるという態度がなかなか大人であった。続いて紀子妃殿下と少し遅れて雅子皇后が加わり、4人でつかの間の話をされていた。
天皇皇后両陛下と大統領の会見は、通訳を介さずに行われていて、友好的で和やかでとてもいい印象を背下院発信できたと思える。CNNのコメンテーターもそのことに言及していたようだ。
メラニア夫人が一瞬足を組んでも、雅子皇后は微笑んだままで高貴である。
両陛下には、雅子皇后の英語力を生かした皇室外交で、日本の衰退イメージの払拭を期待したい。
大統領を乗せた車列が皇居に入って来る映像を生で見ていて、皇居の建物や植栽の優雅で勇壮なたたずまいに恥ずかしながら世界に胸を張りたい思いだった。
未来都市のようなモダンな大東京に、こんなに古風な格式が存在していることに、少し胸を張っていた私は、なんかおかしいかもしれない。英語を操る皇族を世界に自慢したい私は変かもしれないなあ。まあ、それほど現政権が下品で恥ずかしいのだけれど。
モーニングショーに出演していた元宮内省のコメンテーターによると、国賓を迎える皇室は、どこから来た国賓でもその歓迎の品質(グレード)や日程に一切差をつけないという。米国大統領だから、赤じゅうたんを引いて敷いてあれだけの儀仗兵を揃えたわけではないし、晩さん会のワインも、誰にでも最高品質のワインがサーブされるのだという。(上は宮内省のワインセラー)
相手によって、自分と相手のソファに差をつける安倍首相と同じ国の皇室だとは思えない品格である。
ということで、まだ50代の両陛下に政治抜きで親善と平和の皇室外交を積極的に展開していただいて、浅ましい政権のバックアップをしていただきたいものである。皇室に縋(すが)る思いである。