このニュースにまず憤りを感じたのは、私のような「たかが百田のクズみたいな本を批判したぐらいで、ほーっそういういじめをするのか」と思ったような人間たち。
見城も百田も安倍友だということももちろん知った上での「ほーそういう了見の男か、見城は」という思いである。
百田の「日本国紀」は、ウィキペディアなどのネットサイトからのパクリ+コピペ部分が、しかも歴史的に実証できないことがコピペされている噴飯書籍であるにもかかわらず「ほー、安倍がこのクズ本を褒めた幻冬舎のお宝書籍を冒とくされた報復措置が、前代未聞の文庫出版の中止つうことか」という思いである。
■GEISTE @J_geiste
そうこうしているうちに、私のような「ほー、そういうことするの」人間たちに向けて、見城徹は、当の津原と百田の出版部数(実数を暴露した)をツイートして、自社の行為を正当化したという。
つまり、見城は「百田は売れているが津原は売れてないじゃないか!なにを偉そうに百田の批判をしてるの?」という主旨のツイッターをしたのだ。
ここまでくると、事の成り行きを見つめていた諸作家たちも声を上げ始めて、見城は当のツイートを削除して謝ったそうだが、津原への謝罪が見えないとして、ネットでは香しく炎上している最中である。
■高橋源一郎 @takagengen
見城さん、出版社のトップとして、これはないよ。本が売れなかったら「あなたの本は売れないからうちでは扱わない」と当人にいえばいいだけ。それで文句をいう著者はいない。でも「個人情報」を晒して「この人の本は売れませんよ」と触れ回るなんて作家に最低限のリスペクトがあるとできないはずだが。
■弁護士 河野冬樹
@kawano_lawyer
本件、「刷り部数及び実売部数について、出版社側に出版契約上の秘密保持義務が及ぶか」という法的論点を考えてみると、かなり微妙かつ重要な問題のような気がする。
見城は、元は優れた編集者(角川などに在籍)で、独立して「幻冬舎」を起こして良い書籍をたくさん出してきたにもかかわらず、安倍友だということでどこかで道を間違えたんじゃないだろうか。丸山穂高じゃないが、一線を越えてしまった。
津原の出版中止になった文庫「ヒッキーヒッキーシェイク」は早川書房のハヤカワ文庫から刊行されることとなったようだ。めでたしめでたし。