遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

カメラはじめます! /こいしゆうか

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カメラはじめます!   こいしゆうか  (著), 鈴木知子  (監修) サンクチュアリ出版

ニコンD90というデジタル一眼レフデジイチ)を買ったのが2010年の4月。18ミリ~200ミリズームレンズ付きで12万円ほどでした。

20代のころにはフィルム用一眼レフカメラを使っていましたが、56歳で老後の楽しみにとデジイチを購入。しかし、そのカメラの総シャッター回数はまだ1943回でした。(フリーソフトのXnViewで調べることができ、「総レリーズ回数」として表示されます。)

ニコンD90のシャッター回数の寿命は公称で10万回(最高級機は40万回)らしいので、まだまだまったく元を取れていないということになります。

熱心なカメラマンや連写好きのカメラマンなら、一度の撮影行で1000枚くらい撮ることを考えると、私はデジイチを買って9年間何をしてきたのでしょう(笑)。

私は、中井精也の「世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書」という優れたニコン専用バイブルを持っていますが、今般、何かの書評で見つけたイラストレーターこいしゆうかのベストセラー「カメラはじめます!」を図書館で借りました。

「カメラはじめます!」は全編マンガで、一眼レフカメラの特性やかっこいい写真を撮るヒントを教えてくれます。

スマホで写真を撮るというのが今もっとも一般的で、フルオートのデジカメがそれに続き、デジイチは三脚を持った本格的カメラマン風おじさんや撮り鉄の青少年の愛機といったところでしょうか。

スマホやデジカメの世界とは異次元のメカニズムが働いているのがデジイチ

プロのカメラマンは、ただシャッターを切っているのではなくて、デジイチのボディのあちこちについているダイヤルやレバーをコリコリ動かしたりカリカリ回したりして撮影しています。

それらの動作は何を表しているのかについて本書は説明していまして、大きくは3つのことを覚えて、デジイチの世界に入り込みむことを本書は推奨しています。

1 ボケ(バックをぼかすとかっこいい)
2 明るさ(露出補正を覚えるとかっこいい)
3 色合い(ホワイトバランスを覚えるとかっこいい)

これはシンプルで分かりやすい導入方法で、実はカメラ入門の一丁目一番地であります。これだけで、デジイチを持つ価値はあります。

フィルム一眼レフカメラを使っていた私は、1番目の「ボケ」と被写界深度や、レンズの焦点距離と手振れのシャッター速度などの関連性は理解できていたのですが、2番目の「明るさ」露出補正の概念はデジタルカメラを使いだしてから覚えました。

また、3番目の「色合い」ホワイトバランスは、いまだにほとんど使った経験がありません。

著者こいしゆうか は、監修をしたカメラマンの鈴木知子の教えを受けて、3つの法則に加えて、いい写真が撮れるノウハウを学んでいきます。読者である私たちも、本書で同じように学習していきます。

デジイチは、さまざまなバージョンが用意されていて、そのことの説明も本書は触れていますので、購入ガイドにもなります。

いずれにせよ、本書を読んでデジイチを買って2万枚くらい撮れば、かっこいい写真が撮れていると思います。

ちなみに私の持つニコンD90は、ボディだけならいま中古市場で2万円前後でした。Amazonでは、18ミリ~200ミリズームレンズが付いてシャッター回数6000回のものが5万円くらいでした。(中古で買う場合はシャッター回数をチェックし、不明なら買わないのが無難でしょう。)

ということで、私のカメラが壊れるまでは、少なくともあと10万回近くシャッターを押すことができるはずですので、ホワイトバランスをマスターしてかっこいい写真に挑戦し続けようと思っています。