私が生まれたころはまだ一万円札(昭和33・1958年発行)と五千円札(昭和32・1957年発行)がなかったのだが、物心ついてからは聖徳太子の一万円札が出回り始めたころ。
そして、40年ほど前の初任給は封入された現金で聖徳太子を何枚かもらった。
2024年から登場する新しい万札の肖像は渋沢栄一らしいが、ほとんど手にすることのないお札だから私には関係ない。
その理由は、多くの収入がないし、ほとんどクレジット決済だし、日常で使うお札は千円札が主流だから。
現金はあまり持ち歩くことがないし、1万円くらいをATMで引き出しても、すべて千円札で引き出すので、いまでも一万円札を見る機会は少ない。
五千円札も同じだが、私の知り合いで長生きしている女先生がいて、彼女は旧帝国大学に合格したにもかかわらず、津田塾大学に進んだお方だそうで、あと5年長生きすれば「津田梅子先生のお札と対面できる」と喜んでおられるだろう。
海外からの観光客にも、北斎のもっとも有名な「神奈川沖浪裏」の図柄は喜ばれると思う。
ネットでは、新紙幣の額面を表す数字のフォントが大きくてダサいと悪評のようだが、私もその意見に賛成だ。のっぺらぼうのように違和感がある。