遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ポリコレとヘイトクライム

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立憲民主党の神奈川県議の公認予定候補飯田強(43)が、SNSで過去にヘイト的発言をしていたとして公認を取り消された。

立憲新顔の立候補予定者がヘイト投稿 神奈川県議選

立憲民主党としては当然の措置であるが、統一地方選挙に先立って候補者をそろえる過程でチェックが漏れていたようだ。事務手続きや調査になかなか手が回らないようだ。

それにしても、私が目にした飯田候補のツイッター投稿が本物だとしたら、ちょっと看過できないようなひどいものだった。弁解のしようがない差別的な表現を公然としたら、逃げ道はないと考えてもいいだろう。

立憲民主党から神奈川県の県会議員の候補になれば、当選する確率はぐんと高くなるだろうが、有名になるためなら醜い過去がどうであってもなりふり構わないというのが、どうにも救いがたい。

また、厚生労働省武田康祐・賃金課課長は韓国の空港職員に暴行しヘイト発言のようなことを行っていたことも、救いようがない。

さらに、日本年金機構世田谷年金事務所の所長を務める男が、ツイッターヘイトクライムを繰り返していたことが明るみに出た。この所長は匿名で狼藉を繰り返していて、現政府の一職員であるが、いまや「時代の申し子」的存在なのかもしれない。

人は少しずつ進化して礼節を身に着けると思う。私自身がそうであり、60歳を過ぎて、ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)という概念から、今までよりもさらに自らを律するようになったようなところがある。

中年、初老の日本の平均的おっさんたちのなかには、ネット社会に毒されて「ポリコレがなんぼのもんじゃ男」に急変する人も少なくないようだ。

できる限り、自身を柔らか頭に保っておいて「こういう考え方もあるけどなあ」と足を止めて、あらゆる偏見から自由になることを心がけようと常々思っている。

そして、私が支持したい政治家や知識人や企業や一般人は、少なくともポリコレを身に着けている人たちだと思っている、今日この頃である。

(画像は、ポリコレ的企業ナイキのムスリムの女性向けのユニフォーム)

【関連用語】
ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness、略称:PC、ポリコレ)とは、性別・人種・民族・宗教などに基づく差別・偏見を防ぐ目的で、政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現を使用することを指す。 政治的妥当性ともいう。

ヘイトクライム(英: hate crime、憎悪犯罪)とは、人種、民族、宗教、性的指向などに係る、特定の属性を持つ個人や集団に対する偏見や憎悪が元で引き起こされる、嫌がらせ、脅迫、暴行等の犯罪行為を指す。