遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

なんJ民がヘイト動画をYouTubeから追放

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ネトウヨの父親を持つ息子さんのツイッターが流れてきた。
 
父親は、どちらかというとリベラル、左寄りだったそうで、家族にパソコンを教えてもらって、ユーチューブでフォークソングを聞いていた。それが、気がついたらネトウヨが流す文字ばかりの動画にはまって、父親はいつの間にかネトウヨになっていたそうだ。
 
その父親は、ネットで何かを発信するネトウヨというより、実生活で家族を圧迫したり家庭内で差別的言動を抑えられない病的な差別主義者になっていった。父親は友だちと交流することもなくなり、ひたすらネトウヨ動画を見続ける生活者になり、動画に流れてくるプロパガンダを連呼したりするような人間になっていったようだ。
 
ところが、最近「なんJ民」という集団がヘイト動画をYouTubeの管理者に通報する方法で、差別的な20万本近い動画を削除させたという 。
 
この「なんJ民」という人たちがよくわからないのだが、彼らがあるとき義憤を感じたのか、有名な自称皇族の武田某などがアップしている動画を通報して、彼らのヘイト主義者のアカウントを永久凍結させたという。絶対数が多い民なのか、タイプインをたくさん繰り返しできる手の早い民なのか、いずれにせよおびただしい数のヘイト動画を削除する活動を成し遂げた。
 
見るべきヘイト動画のほとんどが削除されたからか、ツイッターの主のネトウヨの父親は少しずつ以前の父親に戻りつつあって、庭作業をするようになったと息子は語っている。彼も「なんJ民」のことはよくわからないが、妖精のような存在じゃないかと呟いている。
 
それにしても、中年男性がYuoTubeにはまって洗脳されるってことが実際に起きていることに驚いた。ネトウヨが主に中年以降の世代だということがここでも浮き彫りになった。
 
そして、数年前からネットに生息しているようなのだが、「なんJ民」たちは、かなり若い年齢層で、あまりに度が過ぎるネットでの狼藉者には消えてもらうための努力を惜しまない民なのかな、ということがなんとなくわかった今日この頃である。
 
 
 
【当該ツイート抜粋】
 
私の父はネトウヨです。
帰宅すれば毎日ネトウヨ動画を観ては、家族に韓国の悪口を言い、ニュースを観れば「犯罪者は皆韓国人だ」と言っていました。父の言う通りにしなければ、キレて「お前は韓国人だ」とか「韓国に帰れ」と言っていました。凄く嫌で傷ついていました。
 
私の父は元々暴言を繰り返す人でしたし被害妄想が激しい人でした。
ネトウヨになってから、その被害妄想は更に激しくなりました。
「お前は韓国人だから殺してやる」と言われる事もありました。
私は毎日、聞きたくない韓国の悪口を聞かされ、耳を塞いでも話され続け体調を崩しがちになりました。
 
なんj民という方々がどんな人かは知りませんが、ネトウヨ動画を消してくださってありがとうございます。
少しでも父が更生するかもしれない機会を与えてくださってありがとうございます。
ネトウヨの過激なバッシングで傷つく人が少しでも減りますように願っています。
 
ヤフコメに書き込んでいるネトウヨのコメントが、あんなに人数多いのに、何でいつも同じことを異口同音に言うのかと思ったら、
ネット動画を観て分かった。
ネット動画内のネトウヨ専門家が言っている事をそのままヤフコメで使っているから。
 
ネトウヨの父親が、ここ最近、毎日日課のように見ていたパソコンを見ていない。最近韓国の話をする事もなくなった。しかも、いつも暴言を言うのもなくなり、家族の機嫌を取るような事をし始めた。なんj民の方々のおかげなのだろうか。分からない。父は、休みの日に久しぶりに庭作業をしている。
 
服を家族が買ってきたら、どこ産の服か、父親によってチェックが入る。中国製品だと、目の前でゴミ箱に捨てられる。今時中国産の服は珍しくないので、買ってきた物は父に見えない所に隠す。それか、中国産と書いてある部分を消しておく。
 
お菓子を買ってくると、ネトウヨ父は「まさかロッテ製品を買ってきたんじゃないだろうな」と言い、明治のチョコだと知ると、「明治なら許す。ロッテ製品は絶対買うなよ」と言う。
父が幾ら言おうとも私は買いたいものを買うし、食べたいものを食べる。
 
ネトウヨの父親は、韓国の話を四六時中話していた。酷い時にはネトウヨ動画を観ていて10分ごとに立ち上がり、家族に内容を話していた。私はノイローゼになって「韓国」という言葉を父が発した瞬間に耳を塞ぐようになった。父はそれでも話し続けた。しばらくすると父は「いい加減にしろ」と私を脅した。
 
最近、ネトウヨの父親が穏やかになって、家族でご飯を食べた時も「韓国」という言葉が出ない日が続いた。ノイローゼになっていた兄弟が他にもいたけれども、その子も精神的に安定しはじめた。家族に笑顔が戻ってきた。こんな日が来るなんて数年前までは思わなかった。
 
ネトウヨの父親は家族に対して韓国の悪口を言っているのだから、外で言わないはずがなく、父の顧客の韓国人を罵倒したと父は家で自慢していた事があった。私は本当にゾッとした。もうやめてほしいと本気で思った。
 
父親は友達がいたが、どんどん少なくなって外出する事も減っていった。飲みの席で恐らくネトウヨの知識を言いふらしているのだろう。家で「知識を披露すると皆感心してくれる」と言っていた。父が孤立していく様子が伺えた。父は段々とネットの世界に引きこもりがちになった。
 
父には趣味が殆どない。趣味はネトウヨ動画を観ることか昔のテレビ番組を何度も見直す事だ。父は、恐らく、昔の日本に憧れているのだと思う。思い出の中に閉じこもっているのだと思う。段々と現実が見えなくなって、敵か味方かしか見えず、家族が心配している事も見えなくなったのだと思う。
 
家族内でうつ病を患う者、パニック障害を患う者が現れた。そういった人にも、父は容赦がなかった。
落ち込んでいれば、「落ち込むな!」と怒った。
 
最終的に家族は、父親と当たり障りがないように接する事が当たり前になった。父はいよいよ孤立して、パソコンばかり見るようになる。
依存と言ってもいい。父は、深夜4時に起きだして、ネトウヨ動画を観ているらしかった。
韓国に悪態をつきながら廊下を歩くのを布団の中で聞いた。
 
文字ばかりのネトウヨ動画を一心不乱に見続ける父を、後ろで観ていて苦痛だった。もっと楽しい動画を観れば良いのにと思ったけれども、父にとってはネトウヨ動画が安心できるのだろうか。
兄弟は、「動画を観ている間は静かなので観てくれた方が良い」と言う。それはそれで父が可哀想だった。
 
ネトウヨの父は選挙になると活気付く。周りに〇〇党を強く勧めて、家族には、「絶対に〇〇党に入れるように」と言う。母が「選挙は自分で考えて入れたい」と言うと父は「中国に攻められてもいいのか!」と言うので、皆黙る。
 
父のネトウヨ発言を止めたり反対すると、「中国に攻められるぞ!」「殺されても知らないからな」「のたれ死んでも知らないぞ」と言う言葉を浴びせられる。家族にとっては、日常生活があるので、父ほど戦争の事を考える暇がない。
 
特に何の変哲も無い個人的な呟きが一時だけいいねがいっぱいついて、通知がいっぱい来て驚いていたけど、もしかしてなんj民の方々が見に来てくれていたんじゃなかろうか。翻弄されているうちに終わった。本当に分からない。なんj民は妖精のような存在なのかもしれない。
 
何であろうとも、色々考える機会になったし、ネットの人たちの良い行いを間近で見れて本当によかった。世の中捨てたものじゃないなぁ。
ずっと誰もできなかった事を楽しげにやってのけるのは本当に凄い。これからもなんj民の方々に良い事(面白い事の方がいいかな)が起きてほしい。ありがとう。
 
子供の頃見た父親は尊敬すべき大きな存在だった。
ネトウヨになった父親はネットを見過ぎで背中は曲がり、反面教師にするしかない小さな存在になってしまった。
小さくてもいいから尊敬できる存在でいて欲しかったというのはワガママだろうか。
 
父がネトウヨ動画を観なくなってからいくらか経った。休日なのにネットを見ていない。父は、滅多にキレなくなった。父の口から「ありがとう」が何回か出てきたのを確認。ノイローゼになっていた家族がどんどん明るくなっている。
また父がぶり返す事を警戒しながらも、この状態が長く続く事を願う。
 
父はネトウヨになる前、どちらかというとリベラル、左寄りだった。
家族にパソコンを教えてもらって、ユーチューブでフォークソングを聞いていた。気がついたらネトウヨになっていた。
 
書けば書くほど思い出すネトウヨの父の行動に、書けば書くほどよく耐えて来たなと思う気持ちです。
毎日の事だったので、書くことは無数にあるのですが、思い出すのも辛くなってきたので、一旦区切りをつけます。
 
ネトウヨの家族に苦しめられている人が予想以上にいた事が驚きでした。家の事だからと、なかなか表に出せない人もいたのかなと思いました。悲しい現実です。
私の家のような悲しい家庭がこれ以上増えないでほしい。罵倒されて辛い想いをしている人がこれ以上増えないでほしいです。
 
尊敬できる人というのは、他国の人を貶める必要もなければ、弱いものいじめをする必要もありませんし、自分は凄いと言わなくてもいい。
人格的に落ちていくネトウヨ家族を見るのはただ辛かったです。
 
何にせよ、父の改善の兆しが見えたのは良かったです。全てがそうだとは言いませんけれども、なんj民の方々のおかげだと私は思います。
一旦区切りをつけます。
ひたすら体験を書き続ける長いツイートを読んでいただきありがとうございました。