遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

プロンプター・勧進帳・大相撲

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安倍の新年の演説
今年は明治150年のお祭りの年のせいか、新年のあいさつに安倍の選挙区の長州の明治の偉人たちを絶賛する場面も。明治維新から150年経っても、日本のリーダーはまるでちょんまげ頭のまま。あるいは、日本海海戦バルチック艦隊を敵に回した日本海軍の艦長気分なのだろうか。
新しいことと言えば、安倍が首を左右に振り向けて演説を読み上げているプロンプターくらいのものだ。あのスピーチプロンプターに映し出されるルビだらけの文章を読み上げているだけのこと。相変わらずのゴミみたいなお粗末さで、ああ情けなや。


歌舞伎高麗屋三代同時襲名
二代目松本白鸚(75)、十代目松本幸四郎(44)、八代目市川染五郎(12)の親子三代が父の名跡を継承する襲名披露興行が正月2日から始まった。NHKでそのもようを見たが「勧進帳」で、襲名したばかりの幸四郎が弁慶を演じていた。
松本白鸚は1000回を超える弁慶を演じているそうだが、幸四郎は今回が2度目の弁慶だそうだ。クライマックスで富樫(今公演は中村吉右衛門)に「それなら勧進帳を読め」と言われて白紙の勧進帳を朗々と読み上げる弁慶。今でいえば、プロンプターにはなにも映っていない演説を即席でやり遂げるのと同じことか。あの白紙の勧進帳を読み上げるセリフ回しは、書き上げたものを読んでいては芝居にならない、よほど自分のものにしていないととリズムが取れないだろう。
同じ世襲でも、政治家より梨園の方がよっぽど上等だ。


相撲協会の臨時評議員会議長
貴乃花の処分を決めた評議員会議長の木偶の坊みたいな池坊保子。「部屋」と「場所」の区別もつかずに、書かれたものを読み上げるだけの木偶の坊でもできる池坊の記者会見が不快なことこの上ない。協会の内輪の話を「親方が著しく礼節を欠いていた」と大大発表。下らぬことを閣議決定する内閣と本質は同じ。内輪の痴話げんかを世間にさらすな情けない。
相撲協会とモンゴル人関取衆と貴乃花親方のバトル、何が本当なのか誰が正しいのか皆目判らないのだが、そこに横審や評議委員会やワイドーショーなどが入り乱れてお祭り騒ぎ。私の単なる印象では、八角理事長とその周辺は実に胡散臭そうな闇があり、貴乃花は外国人排斥精神がありありで、モンゴル人関取は節操もなくつるんでいて、おそらくそのどれもが当たらずとも遠からずで、大相撲は危機的状況だな。