文科大臣は加計獣医学部の認可申請を受けた際に、その内容がそもそも「既存大学では対応困難」「獣医師の新需要あり」等の閣議決定(石破4条件)に適合するかどうかを確認し、その上で大学設置審に諮問する義務があった。これを怠り、そして、設置審でも4条件の審査は行われず「裏口認可」となった。
小西がツイッターでつぶやく、加計学園の獣医学部を認可する過程で「石破4条件」に適合するかどうかの審査を、だれがどのようにチェックしたのか、その議事録を明らかにせよというのが今日の文部科学委員会の主なテーマ。
立憲民主党の逢坂議員が、同党の国会デビューとなる質問に対して、しばしば議事がストップしていた。私は、衆院のインターネットのサイトでしっかり見学したが、政府側の長坂内閣府大臣政務官の答弁のたびに、文科省か内閣府の官僚が2~3人が必死の助言をするものだから、審議がたびたびストップする。ほかに答弁できる人間はいないのか。後ろの席で助言している官僚が答えてはまずいのだろうか。
国家戦略特区で石破4条件が論議されたのか、大学設置審でチェックされたのかまったく真相は闇の中。石破4条件など端から考慮していないとなると「始めに加計ありき」になるし、しかし4条件はチェックしていないし…。
たぶん、腹の中で呪っているのは安倍晋三や国家戦略特区のワーキンググループの連中のことだろうと思われる。国会審議はまだまだ始まったばかり。その入り口の単なる質問段階で、すでに矛盾・破たんが垣間見える。「それは官邸に訊いてくれ」という叫びが、文科省の官僚のうんざりする表情から読み取れる。
加計問題の疑惑隠しは何も今に始まったところではないが、立憲民主党、希望の党、無所属の会は新たにスタートした会派だから、過去の論議は一旦リセットして今回また一から始まった。質問時間は短くなったが、みな思いを新たに頑張っておられる。
その調子で頑張ってくれたまえ。