《文部科学省の任務は極めて重要です。私が考える文部科学省の任務とは、教育・文化・スポーツ・科学技術・学術の振興を通じて、誰もが明るく楽しくしあわせに人生を全うできる社会をつくること、未知なるものに挑戦し限界を克服し輝く未来へと前進すること、さらには自由で平等で平和で民主的で文化的な国をつくり世界の平和と人類の福祉に貢献することです。特に、弱い立場、つらい境遇にある人たちに手を差し伸べることは、行政官の第一の使命だと思います。》
《ひとつお願いがあります。私たちの職場にも少なからずいるであろうLGBTの当事者、セクシュアル・マイノリティの人たちへの理解と支援です。無理解や偏見にさらされているLGBT当事者の方々の息苦しさを、少しでも和らげられるよう願っています。
そして、セクシュアル・マイノリティに限らず、様々なタイプの少数者の尊厳が重んじられ、多様性が尊重される社会を目指してほしいと思います。》
この前川さんの残した言葉通り文科省の後輩たちが教育や行政に携わってくれたなら、差別やいじめのない素晴らしい教育環境と制度を持つ国に変貌すると信じています。偏った教科書検定、道徳の学科復活、教育勅語や柔剣道の採用の動きや、国立大学への研究費予算の削減など、政権は手っ取り早く自分たちの意に沿った人間を教育を通じて育ててしまおうとしていますが、ここに来て文科省の反乱が始まりそうな予感がします。