■大学での軍事研究 討論会で研究者ら“反対多数”
■「先人が猛反省の末に声明」 軍事研究、慎重意見相次ぐ 日本学術会議シンポジウム
これはグッドニュース。
日本学術会議として、軍事研究をすることを圧倒的多数の会員参加者が反対としてシンポジウムを終えた。
同会議が過去に2回出した、「軍事研究を行わないとする声明」についは、講演の演者でもある福島雅典・先端医療振興財団臨床研究情報センター長が「先人が猛反省の末に出した声明を変えるべきではない」と主張した。
科学者が戦争に動員された反省から、1950年に「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない決意の表明」を決議した。67年には、日本物理学会の国際会議に米軍が資金提供していたことがわかり、改めて同趣旨の声明を出した。声明は拘束力を持たないが、多くの大学や国の研究機関が組織運営の参考にし、学術界のルールとして定着している。
学者たちの良心はまだ健全だったとほっとしている。
日本学術会議の軍事アレルギーは変わることなく、声明に基づいて定着した戦争に加担しないというルールも息づいたままである。
学術会議は、念のために、ぜひとも3回目の「声明」を出してほしいものである。