遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

クリスマスの決断/南スーダン情勢

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■日本が南スーダン武器禁輸決議を棄権!(リテラ)
23日、国連安全保障理事会南スーダンに対する武器の輸出禁止などを禁ずる制裁決議案の採決があったのだが、日本政府はその採決を棄権したのだ。その結果、採択に必要な理事国15カ国中9カ国の賛成を得られず、決議案が否決された。
 制裁決議案の提出国であるアメリカのサマンサ・パワー国連大使は「非常にがっかりしている。国連の事務総長までもが、過剰な武器の流入によって大勢の人々が命を落としていると指摘しているのに、これ以上議論を続ける必要があるのか。現地の残虐な状況に安保理メンバーの良心は揺り動かされないのか」(NHKニュースより)と、反対国や棄権国を厳しく批判した。

南スーダンに武器輸出を禁止すると、南スーダン政府を刺激することにつながりかねない。そうなると、日本から派遣している自衛隊員が危険なことになる」というのが日本政府の立場のようだ。

アメリカ政府やパワー国連大使は、日本政府の態度に憤懣やるかたないといったところだろう。

そもそも国際貢献のために南スーダン自衛隊を派遣しているということは、南スーダンへの平和貢献のためなのだから、その地域に武器を輸出することを禁止するのが普通の感覚。「武器商人」国家なら、反対や危険をするだろうが、少なくとも今のところは日本はその立場にない。中国やロシアのように(?)、利権も絡んでいないのだし。

しかも、確か自衛隊は「戦闘地域のらち外」での活動だから、リスクは無いと政府は繰り返し強調していたのだから。
だったら、武器輸出禁止の立ち位置でいいのではないだろうか。

もし南スーダン政府を刺激することを恐れているのなら、平和憲法を持つはずの日本国が自衛隊を派遣してきたことの方がはるかに南スーダン政府を刺激しているのではなかろうか。

なので、阿呆な日本政府のクリスマスの決断は、武器輸出禁止に鞍替えすることを早々に宣言し、国連の安保理決議で賛成に回り、そのことでリスクがあると判断するのなら自衛隊を速やかに帰還させるべきである。

派遣されている自衛隊員やそのご家族への、願ってもないクリスマス・プレゼントになろう。