大阪中之島の東洋陶磁美術館に行ってきました。3回目の訪問になります。
いまさらながら、東洋陶磁博物館の所蔵品のスケールに驚嘆します。日本国内の汝窯の磁器は2点存在するようですが、その1点が東洋陶磁美術館にあるというわけです。
水仙盆は水仙などを育てる器で、青の表面は「雨上がりのしめった空の青色」と言われる汝窯の独特の色だそうです。釉薬の貫乳(かんにゅう;ひびもようのこと)はまったく見られないところが特徴的です。貫乳はそれもまた景色だと珍重されますが、汝窯の貫乳のないつるりとした質感と、磁器ならではの薄造りのフォルムが、900年後にも青く美しくしっとりと神々しく存在しています。
大阪に来られたなら、ぜひ東洋陶磁美術館に足を運ばれることをお勧めします。国宝2点(「油滴天目 茶碗」「飛青磁 花生」)などの常設展だけでも魅力的だと思います。
なお、汝窯作品の特別展の会期は以下の通りです。
開催場所 大阪市立東洋陶磁美術館
開催期間 2016/12/10~2017/03/26
開催時間 午前9時30分~午後5時 (平成28年12月16日~12月25日は午後7時まで開館、入館はいずれも閉館の30分前まで)
料金 一般1,200円、高校生・大学生700円
公式サイト http://www.moco.or.jp/