遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

国会を跋扈する魑魅魍魎

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前にも書いたが、日ハムファイターズの大谷翔平は、野球漫画の主人公を超えている。フィクションで人物造形をするには、そんな選手いないだろと言われる一歩手前の、たとえば野球選手を造り上げる。しかし、大谷はそれを超えている。エースとして165キロの速球を投げ、ピッチャーとして先発しないときは3番バッターとしてクリーンナップを任される。身長は193㎝で、手足は長く、甘いマスクの持ち主。年俸はウン億円。フィクションなら造り過ぎだと言われてしまうだろう。でも現実の野球の世界では、それはみながうっとりするほど素晴らしいことなのである。

野球の世界だけでなく、他の世界にも「それはあまりにも現実離れしているやろ」という現実が散見できる。こっちは、もう勘弁してほしいという現実離れした世界なのである。

日銀総裁最高裁判事内閣法制局長官NHKの会長などが、まるで内閣の一員であるかのような現実を見ていると、ディストピア(暗黒世界)小説の登場人物のようなのだ。

悪事がバレ、釈明記者会見でギャアギャアと号泣し取り乱した態度で、身も心もボロボロになってい堕ちていく地方議員など、内閣首脳に比べればまだ現実的でノスタルジックな気さえする。もっと不思議で理解不可能な立ち位置の魑魅魍魎なる政府要人が跋扈(ばっこ)してはいまいか。一度でも国会の〇〇委員会を見たことのある方なら、あの政府答弁を見たらこりゃダメだと思うだろう。

中腰で素早く動く担当官僚が、委員会室で答弁のための紙資料を大臣に素早く手渡し、高齢のせいなのか二日酔いなのか重い内臓疾患があるのか、くたびれ果てたような大臣たちがその資料を長々と読み上げる。まだ質問されていない質問の答弁まで読み上げげてしまうという体たらくなのだ。

「あれでも、元大蔵(財務)官僚なんやで」
「あれでも、司法試験合格者なんやで」
「あれでも、東大法学部出てるんやで」
「あれでも、あれでも」のオンパレード大臣で、この国は大丈夫なのかと思ってしまう。

ドナルド・トランプやアサド(シリア)やドゥテルテ(フィリピン)や朴槿恵(韓国)やプーチン安倍晋三を笑っていられないほど深刻な問題である。安倍が作り上げたディストピアだと言ってしまえば元も子もないだろうが、いやはや大変な状態だ。