遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

スピード違反165㎞/大谷翔平

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プロ野球パリーグクライマックスシリーズ(CS)の結果的には最終戦になったゲーム、日本ハムソフトバンク。最終回(9回表)のクローザーで登板してきたのが、その日は3番DHだった大谷。

このシリーズ、セパともどこが勝とうが、興味はあるが別にどうでもいいシリーズだったので、このゲームは8回裏くらいにフムフムと見始めた。

長生きしてると素晴らしいことに遭遇する。3番バッターが9回にクローザーでピッチャーとして登板するなんて、野球漫画でそれをやったら「それはないやろ」と突っ込まれそうなシチュエーションだが現実でそんなことがあるのだ。

昔、大リーグにボー・ジャクソンという選手がいて、冬はNFL(アメフト)の選手として2足のわらじを履いていた。彼はどっちつかずの選手だったが、大谷は野球でピッチャーとバッターという2足のわらじだが、そのどちらの才能も素晴らしい。

で、CSの最終戦の最終回、大谷はどんなんかな?と見ていたら、なんと165㎞の速球を1度ならず2度3度も見せてくれた。これまた野球漫画で、二刀流のバッターが165㎞のボールを投げたら「それこそないやろ!」となってしまうだろう。

ところがこれが現実なのが、すごいところ。165㎞の速球はその時うまれた日本新記録。彼の投げる速球はすべて160㎞以上だった。「100マイル投手」がライブで見られるという僥倖にめぐりあえて興奮した。守備に就いている中田をはじめとした日ハムの選手はニヤニヤニコニコ、ソフトバンクのベンチの内川はワオー状態だったのがうなずける。

しかしそれにしても、対するソフトバンクのバッターも、それをかろうじてバットに当てるのだからすごいものだ。あらかじめストレートと判っていれば、たとえ160㎞以上のボールでもバットに当てられるのだ。しかし、続く150㎞台のフォークボールに空振りしていたけど、そりゃそうなるわという感じのピッチングだった。

私は、大谷をMLBの観客に見てもらい驚いてほしい思っている。それも早いうちに。

日本シリーズにつづく…。