遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

山口県の美しき矢代盆地/こころ旅

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火野正平の自転車による旅番組「こころ旅」、2016年の秋シリーズが火曜日から始まりました。第1週の今週は奈良県の旅でしたが、奈良はいいですね。明日香村の岡寺までの参道や、榛原(はいばら)の小さな神社の石段などを見ていると、そこを歩いてみたくなりました。ずっと自転車に乗っての旅や、山小屋に泊って連なった山を縦走するような旅には自信がないのですが、見ている分にはとても楽しいものです。奈良フリーパスみたいなチケットで紅葉の奈良を歩いてみたいと思っています

「こころ旅」は、このあと12月まで、沖縄を目指す旅を続けるようです。

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1年前になりますが、「こころ旅」2015秋の旅での、山口県を紹介するお便りとそこの景色が忘れられません。

場所は、ナベツルが飛来する山口県周南市の矢代という盆地。(上記画像)
小学生の5年と6年の2年間(4年生までは山の分校通いだった)を、片道1時間半を歩いて通った女性のお手紙でした。同級生の女の子と7時に出発し、山道を近道したりして小走りのように歩いて1時間半かけて登校し、また同じ道のりを下校したそうです。

ただし雨が降るとバスに乗ってもいいルールで、いつも十円玉を何枚か持たされていたそうです。そのうれしいバス通学時の途中に車窓から見える矢代盆地の景色が素晴らしいので、正平さん見に行ってくださいとのお便りだった。

確かに、その盆地の美しさに涙が出そうになりました。毎日往復3時間の登下校をしていた少女のことを思うにつけ、胸がいっぱいになりました。こういう人や景色と出会うために「こころ旅」を見るのだと思っています。

それにしても、「火野正平さん、毎日楽しみに見てますよ~」というファンの多いことに驚きます。皆さんの思いも私と同じで、素敵な「出会い」を楽しみにされているのだと思います。