遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

日本の医療費問題

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リテラのツイッターより
■litera @litera_web  
【本日の記事】 「人工透析患者は死ね」の長谷川豊だけじゃない、麻生、曽野ら“自己責任厨”が叫ぶ「医療費亡国論」はインチキだ: 長谷川豊 公式ブログ『本気論 本音論』より
 
「自堕落な生活で人工透析やってる連中なんか全員殺せ」と元フジテレビアナウンサーの長谷川豊が自らのブログで発言し、炎上したのちブログ管理者が当該記事を削除したという。長谷川という男は、フジ時代に金銭的な不祥事をおこし、アナウンサーから別部署に異動させられ、結局退社したという。
 
彼は、人工透析による治療に、年間500万円もかかっていることに我慢がならないようだが、フジテレビをやめてからの生活苦がそう言わせているんだろうな。生活苦というのは経済的な意味だけじゃなくて、世間を見返してやると自己認識するところから始まる苦しい精神や環境のようなもの。残念ながら、自分の激しい思いが多くの賛同を得ない場合は、炎上→削除、という憂き目に遭う。
 
日本の皆保険制度は、病気になったときには本当に助かるシステムで、大変な時はお互いさまという「相互扶助」が根幹にある。確かに日本の皆保険システムは、破綻しそうなほど危ういが、病気になった人を責めるよりも、診察報酬や薬価などの医療制度の方をまず何とかするべきだろう。長谷川某は、怖いものなしの元気印のようだから「医療問題を何とかしろ」「国民皆保険死守!」「税金の使い道をもっと考えろ!安倍!」みたいなところから攻めていってほしい。長谷川豊という人物を私はまったく知らないが、これを機に世直しのためにひと肌脱いで、生活苦から立ち直ってほしい。
 
一方、曽野綾子は、複数の病気や障がいを抱えている息子をもつ野田聖子議員に対し、「自分の息子が、こんな高額医療を、国民の負担において受けさせてもらっていることに対する、一抹の申し訳なさ、感謝が全くない」「医療費を負担している国民への配慮が全く欠けている」と糾弾しているという。
本人は年額50万円以上の保険料を支払っているが、できる限り医師にかからないようにしていると言う。それは立派なことだが、苦しみを持って生まれてきた人間を救うというのが小説家のある種の業だとするならば、この作家は単なる年老いた元気な人に過ぎない。人の痛みが理解できず、他人への思いやりのかけらもない人間などお話にならないので、とっとと隠居してもらいたいものだ。
 
それにしても、私の大事な知人で、難病と闘っているお方がいるが、一進一退を繰り返している。早く良くなっていただきたいものだ。