「母親と女優業の両立は大変ですか?」
これは、高畑淳子が受けた質問ではなくて、ケイト・ブランシェットが日本の女性インタビュアーに受けた質問です。
それに答えたケイトが素晴らしい。
「もし私がショーン・ペンやダニエル・デイ・ルイスならそのような質問はしないですよね?
父親の場合、両立は大変ですか?とは聞かれないと思います。
でも女性は、母親でありながら女優やエンジニア、図書館司書、学校の先生、
どんな職業でも働いていたらどうバランスを取っているのかとよく聞かれます。
だから母親と仕事を完ぺきにこなすプレッシャーはいつもつきまとうわ。
女優だからって、いつもその質問をされるのが不思議なのよね」。
インタビュアーが若い女性だったようで、聞き手として未熟だったのかもしれないが、子育てと職業の両立は聞くまでもなく大変だし、どんなケースだって子育ては大変だし負担です。
息子が犯した事件のことで、64分間立ったままで質問された日本の女優がいて、日本中が大騒ぎだったとケイトが聞いたら、「日本ならありそうなことだわ」と思うでしょう。女子アナが妊娠したとか結婚したとかで大騒ぎしていることにも、驚愕するでしょう。
ちなみにケイト・ブランシェットは、4人の子持ち(3人の男の子は実子、女の子は養子)だそうです。大女優ですので、経済的にも時間的にもとても余裕がありますから(そのことにインタビュアーは気づいていなかったかも)、彼女は4人の子育てを楽しんでいるのかもしれないです。
豊かな暮らしをしているようで、日本の女性の子育てへの負担は世界で一番大変で(旦那も子どもにカウントできそうだし)、その事実がインタビュアーに「両立は大変ですか?」と質問させたのなら、それはそれで仕方のないことだと思います。