遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

英国での出産子育て

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EU離脱とビートルズ来日50年、英国ネタが続いたが、私事で英国ネタをもう一つ。

今年末くらいに英国在住の娘が母親になる。日本に帰ってきて産んでくれれば私たちは安心なのだが、現地で出産することになった。

日本のように、出産前に定期的に産婦人科に通うことはなく、子どもを産んで1週間も入院することもなく、出産当日もしくは翌日には自宅に帰るのだそうだ。
それを聞いてますます心配になるのだが、王室だって同じ扱いだから彼の地のシステムを信用するしかない。

産婦人科に通う代わりに、ミッドワイフ(助産婦)にお世話になる。担当のミッドワイフが出産まで自宅訪問してチェックしてくれるようである。

初産なだけに心配なのだが、わが子の出産時を思い出せば、はじめての出産と、その経験を積んだのちの二度目のお産は、まったく違う気分だった。子どもの扱いも、一人目が生まれたばかりの頃は、ガラス細工に触れるようにデリケートに接していた。それに比べれば二人目はずいぶん気楽に接していた。ことほど左様に、初めての経験は心配がつきものなのだ。

知らぬ土地での初めての出産、案ずるより産むが易しであることを祈るしかない。出産後は、2年にわたって数か月に一度、ヘルスビジター(チャイルドケアの専門家)にお世話になるらしい。

上の画像は英国のミッドワイフチームの資料写真。彼女たちの笑顔を見ると、頼もしくて少し安心するのである。


【英国の出産システム】
イギリスでは、妊娠するとGP(かかりつけの診療所)から病院に登録しているミッドワイフに連絡が行く。

2カ月に1度ほどの割合で、このミッドワイフが自宅訪問して赤ちゃんの様子をチェックするのだ。だから基本、病院に行くのはエコー検査と血液検査のみの3回ということになる。妊娠中は、日本のように医師による触診は一切ない。

ミッドワイフは主に出産に立ち会うまで。出産したら今度はヘルスビジターというチャイルドケアの専門家が子供が2歳になるまで、数か月に1度訪問してくれる。この時、子供の体重を測ったり適応能力をチェックしたりとその他、親子間に問題がないか細かく聞いてくれる。